アシストが、ゴールを決める。

中谷彰宏『チャンスをつかむプレゼン塾』セレクション

更新日 2020.07.20
公開日 2016.10.12
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 プレゼンは、アシストがあると、通りやすくなります。
 サッカーでも、ゴールを決める時はアシストが必ずあります。
 フォワードが、1人でシュートを打つことはないのです。

 商品を売るのも、プレゼンテーションです。
 たとえば、ブランドショップの個室で、お客様が100万円の時計を見て「どうしようかな」と考えています。
 店員がお客様に向かって、「これは値打ちがあります」「希少品です」「オシャレなお客様にぴったりです」といくら言っても説得力はありません。
 膠着状態になっているので、これ以上押してもムリです。
 プレゼンは、必ず膠着状態になる瞬間があります。
 これを打開するには、力で押すのではなく、アングルを変えます。
 その時の技として僕がブランドショップに教えた方法は、お茶を持ってこさせることです。
 お茶を持ってきた女性に「あ、買われたんですか。私、これ、カッコいいと思っていたんですよ」と言われると、お客様は「よし、買おう」という気持ちになります。
 目の前で売っている人より、お茶を持ってきた女性のひと言で決まるのです。

 刑事が北風と太陽の役割を分担するのも、アングルを変える効果があります。
 プレゼンは2人組で、1人がアシストすると成功しやすくなるのです。
 プレゼンでも、一方向からボンボン攻撃するよりは、アングルを変えるだけで崩れます。
 まじめな人は、一方向からもっと力を加えようとします。
 力を加えれば加えるほど、作用反作用で相手の抵抗は強くなります。
 アングルを変えてプレゼンできる人が、チャンスをつかめるのです。

 

中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。

■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/

作品紹介

チャンスをつかむプレゼン塾
心を動かす伝え方63

プレゼンは、チャンスをつかむきっかけ。自分のアイデアをどう提案して、夢を実現していけばいいのか?を紹介する。
定価:本体1300円+税/学研プラス

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