【金田一秀穂先生が語る言葉の力がつく子どもの学習法】文章を書く力はどうやって伸ばす?

2020.01.06

 これからの時代に求められる力として注目されている「読解力」「会話力」「文章表現力」「語彙力」などの「言葉力」。新しい学習指導要領でも、言語能力の育成が目標に掲げられています。

「言葉力」をつけるには、どんな勉強法をすればよいのでしょうか。そんな疑問に、“国語の神様”金田一秀穂先生が、保護者とのQ&A形式でわかりやすくお答えします。

金田一秀穂先生

Q:話せるけど書けない。そんな子に有効な方法とは?

 夏休みの作文の宿題で「感謝したい人へのお手紙」というテーマがありました。でも、うちの子は書き始めることが全然できなくて、とりあえず思いついた内容を話してもらい、私が聞き書きしたものを元に仕上げました。話し言葉を、そのまま書き言葉にしてしまうのは作文といえるのでしょうか?

A:話し言葉も「言語」。そのまま「文章」にしてみよう

 話すことと書くことは、どちらも考えたことを「言語」という形にする、つまり「言語化」という作業なわけです。違うのは、それが「音声言語」か「文字言語」か、ということだけ。話した内容を、あとで文章にまとめるというのは、音声言語を文字言語に「変換」するだけのことです。「言語化」という意味に違いはないので、やり方のひとつとしてはアリだと思います。

 文章を書くのが苦手でも、ペラペラとおしゃべりすることが好きな子というのはいますよね。僕は面白いことが話せる子というのは、面白く書ける力を持っていると思うんです。そうした子に、話すことも書くことも基本は同じなんだと気づかせるきっかけとして、「しゃべったことを書く」というのは、いい方法ではないでしょうか。

 そもそも作文というのは、文字言語を使ったコミュニケーションのひとつだと思うんですよ。たとえば作家の芥川龍之介という人は、友達が少ない人だったようですけど、作家としては優れていますから、文字言語を使ったコミュニケーション能力は恐ろしく高いわけです。僕らは「コミュニケーション」と聞くと、すぐに話し言葉=音声言語を思い浮かべるけど、文字言語だって立派なコミュニケーション手段なんですよね。

 では、話すコミュニケーションはできる子が、文字でのコミュニケーションは苦手なとき、その違いは何かといえば、話すときには必ず「受け手」がいるということです。相手がいれば、わかりやすく伝えようと意識しながら話せる。ところが、文字で書く場合は「これを誰が読んでくれるの?」という漠然とした疑問が常にあるわけです。そうすると何を書いていいのかわからない。そういう子は親や先生など、読んでもらう相手をイメージすると、書きやすくなると思います。

金田一秀穂先生の【言葉の力がつく極意!】

「話したことをそのまま文章にする」というのは、ひとつの方法としてはアリです。おしゃべりは好きだけど作文は苦手…という子には、書くことへの抵抗をなくすきっかけになると思います。

金田一秀穂先生監修「新レインボー小学国語辞典」

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