【金田一秀穂先生が語る言葉の力がつく子どもの学習法】子どもの「おしゃべり」について

2019.12.09

 これからの時代に求められる力として注目されている「読解力」「会話力」「文章表現力」「語彙力」などの「言葉力」。新しい学習指導要領でも、言語能力の育成が目標に掲げられています。

「言葉力」をつけるには、どんな勉強法をすればよいのでしょうか。そんな疑問に、“国語の神様”金田一秀穂先生が、保護者とのQ&A形式でわかりやすくお答えします。

金田一秀穂先生

Q:ラジオやテレビでも「言葉力」が育ちますか?

 親が話しかけることは、子どもにとって大事なことだと伺いました。では、言葉と身近に接するという意味で、ラジオやテレビから流れてくる人の声を聞くというのも、子どもにはいいことなのでしょうか? そのほかに、子どもの「話す力」に影響を与えるものはありますか?

A:「心のこもった言葉」で子どもにどんどん話しかけよう

 一方通行の言葉よりも、会話の「やりとり」が大切です

 知らない言葉を学ぶという点では、テレビもラジオも悪くありません。ただ、子どもの話す能力を伸ばすためには、一方的に流れてくる言葉ではなくて、お互いがしゃべっている「会話」を聞くことのほうが大事です。それが「話す」ということの、お手本になるわけですから。

 電車の中で、携帯電話で話している人にイライラしてしまうのは、相手の声が聞こえない周囲の人にとって、それが「会話」として成立していないからです。人間というのは、受け答えが見えないやりとりを不快に感じるんですよ。

 それと同じように、親が電話で誰かと話していても、一方的にしか聞こえない会話は、子どもにとってあまり心地よくありません。たぶん昔は、今よりも「家に近所の人が訪ねてくる」ということが多かったと思うけど、そこで子どもは大人たちのおしゃべりを聞くともなしに聞いていた。それが心地よかったりするんです。親が自分の見えるところでしゃべっている、ということがね。

 そういう意味では、お店を経営している家はお客さんとの交流が多いから、子どもにとっていい環境かもしれません。あと、兄弟が多いとか、お父さんとお母さんの仲がよくて会話の多い家庭とかも、いい影響を与えているはずです。

 前のページで話したように、とにかく親は子どもに対して、心がこもった、本当に伝えたい言葉を、一生懸命話していくしかありません。

 日々の忙しさに追われて、つい「早く早く!」とか「ちゃんとしなさい」とか、同じ言葉しか出てこないこともあるかと思います。でも、そうした親の語彙の少なさもまた、子どもの語彙の少なさにつながっていくものです。だから、お小言ひとつにしても、自分なりの言葉や違う言い方というものを考えて、ちょっとだけ工夫した「会話」ができるように試してみてください。

金田一秀穂先生の【言葉の力がつく極意!】

 生活の中で聞く「会話」のやりとりを手本にして、子どもたちは「話す力」を身につけていきます。一方的な言葉や同じ言い方の繰り返しでは意味がありません。「会話」のある日常を意識してみてください。

金田一秀穂先生監修「新レインボー小学国語辞典」

辞典書影

 全ページオールカラー。収録語数は類書中最多の43300語。イラストや写真が多く、すべての漢字にふりがなつき。類語の解説が充実していて、文章表現に役立つ。巻末には、ミニ漢字字典。漢字ポスター・小冊子つき。

ご購入はこちら(Amazon)

ご購入はこちら(楽天)

ご購入はこちら(ショップ学研+)

あわせて読みたい