【金田一秀穂先生が語る言葉の力がつく子どもの学習法】子どもの読書について

2019.12.05

 これからの時代に求められる力として注目されている「読解力」「会話力」「文章表現力」「語彙力」などの「言葉力」。新しい学習指導要領でも、言語能力の育成が目標に掲げられています。

「言葉力」をつけるには、どんな勉強法をすればよいのでしょうか。そんな疑問に、“国語の神様”金田一秀穂先生が、保護者とのQ&A形式でわかりやすくお答えします。

金田一秀穂写真

Q:子どもにはどんな本を薦めたらいいですか?

 金田一先生は、ご自身のお子さんにどんな本を薦めていましたか? また、我が家の子どもは漫画をたくさん読んでいるのですが、漫画についてはどう思われますか?

A:本当に価値ある「本物」に触れさせてあげましょう!

 僕が自分の子どもに選んだのは、安野光雅さんの絵本や、谷川俊太郎さんの本です。一番最初にあげた本は、松谷みよ子さんの赤ちゃん絵本『いないいないばあ』でした。「これ、わかるかな?」と思ったけど、わかっちゃうんだよね。喜んで読んでいました。ほかには、もうちょっと大きくなってから、ヒュー・ロフティングの『ドリトル先生』シリーズとかを与えていた気がします。

 でも、そういう親がいいと思ったものだけじゃ、子どもたちは飽きるんです。
そして、自分で勝手に選んだ本を持ってくるんですよ。はやりのロボットアニメとかが載っている本を。そこで「お前、それは“ニセモノ”なんだよ」と言っても、子どもたちは「カッコイイ!」とか言いますからね。確かに美しいし、カッコイイものだと思いますよ。なぜなら、それらは子どもたちの心をとらえるために作られたものなんですから。

 そういうとき、僕は「でも、これは“ニセモノ”なの!」と言って、ちょうどアメリカに住んでいた頃でしたが、まだ小さい子どもを美術館とかに一生懸命連れていきました。そして、ピカソやラファエロの作品の前で「これが“本物”だよ」と。「ふ〜ん」なんて言いながら見ていましたね。やはり子どもたちには、本当に美しく価値あるものを、きちんと見せてやる必要があると思っています。本物の価値を知らないことには、ニセモノは見分けられませんから。

 間違った価値観さえ持たなければ、子どもが漫画を読むことは問題ではありません。表現方法が違うだけで、児童書で架空の物語を読むことと同じ感覚でしょうから。僕の息子もいろんな漫画を読んでいました。僕らの子ども時代に比べると、今は漫画もエンターテイメントとして格段におもしろくなっていますからね。漢字にふりがなが振ってあったりして、少し難しめの内容を頑張って読むおもしろさもある。だから、決して漫画を排斥する必要はないと思います。

金田一秀穂先生の【言葉の力がつく極意!】

 安野光雅さんの絵本や谷川俊太郎さんの本のように、時代を越えて評価されている“”本物”に、子どもたちを触れさせてあげましょう。その上でなら、漫画も本のうち。毛嫌いする必要はありません。

金田一秀穂先生監修「新レインボー小学国語辞典」

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