【金田一秀穂先生が語る言葉の力がつく子どもの学習法】第2章 子どもの「おしゃべり」について

2019.12.19

 これからの時代に求められる力として注目されている「読解力」「会話力」「文章表現力」「語彙力」などの「言葉力」。新しい学習指導要領でも、言語能力の育成が目標に掲げられています。

「言葉力」をつけるには、どんな勉強法をすればよいのでしょうか。そんな疑問に、“国語の神様”金田一秀穂先生が、保護者とのQ&A形式でわかりやすくお答えします。

Q:「コミュニケーション下手」でも大丈夫?

 最近「コミュニケーションが苦手な若者が多い」という話題をよく耳にします。自分の子どもも、どちらかといえばおとなしいタイプなので「これからもコミュニケーションが下手なままだったらどうしよう…」と思うことがあるのですが、どうすればよいでしょうか?

A:「言葉」は表現方法のひとつに過ぎません

  僕もコミュニケーションが下手ですよ。できれば、ずっと黙って暮らしていたいと思うことがありますもん(笑)。本当に引っ込み思案だし、人づき合いも嫌いだし、人見知りなんです。それなのに初めての場所へ出かけたり、初対面の人と会ったりできるのは、それが「仕事」だからです。

 僕の場合は、カミさんや娘が「コミュニケーション上手」だからラクな思いをさせてもらっています。こういうことは、男のほうがダメな場合が多いですね。僕も将来、孤独なおじいさんになったらどうしようかなと思いますよ。

 そんな僕から見れば、今の若い人たちのほうがずっと「コミュニケーション上手」のような気がします。ただ、何かにこだわりすぎて「空気の読めない子」は多いかな? でも正直に言うと、こういうことは教育や指導でなんとかなるものではないんですよ。生まれ持った本来の性格というのもありますし。だから、コミュニケーションやおしゃべりが得意じゃなくても、それで困っていることがなければ、そんな自分に合う生き方や仕事を探していけばいいわけです。

 芥川龍之介など、どちらかといえば口下手な作家は大勢います。でも、優れた作家である彼らが“口上手”になる必要はなく、大事なのは苦手なものに代わって、自分を表現する手段を持っているかどうかです。ピカソのように絵で表現したり、モーツァルトのように音楽で表現したりすることができれば、言葉にこだわる必要もありません。

 特に今の時代は、インターネットで自分の歌や踊りなどを多くの人に見せられるようになり、子どもたちが自分を表現できる場所はますます広がっています。芸術的なことばかりでなく、料理人やスポーツ選手のように自己表現の形は様々あるので、コミュニケーションが苦手だったとしても、「言葉」は表現方法のひとつにすぎないと考えておいたほうがいいと思います。

金田一秀穂先生の【言葉の力がつく極意!】

 自己表現の形は「話す」以外にもいろいろあります。たとえ「コミュニケーション下手」だったとしても、ほかに得意なことがあれば、そちらを伸ばしてあげるほうが子どもにはよいでしょう。

金田一秀穂先生監修「新レインボー小学国語辞典」

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