【金田一秀穂先生が語る言葉の力がつく子どもの学習法】子どもの読書について

2019.12.08

 これからの時代に求められる力として注目されている「読解力」「会話力」「文章表現力」「語彙力」などの「言葉力」。新しい学習指導要領でも、言語能力の育成が目標に掲げられています。

「言葉力」をつけるには、どんな勉強法をすればよいのでしょうか。そんな疑問に、“国語の神様”金田一秀穂先生が、保護者とのQ&A形式でわかりやすくお答えします。

金田一秀穂先生画像

Q:「読書好き」になるにはどんな本がおすすめ?

「子どもを読書好きにするには、読み聞かせがいい」といいます。けれど、読み聞かせをして育てた我が家の子どもが自分から興味を持って読むのは、恐竜図鑑や昆虫図鑑、お店でもらってくるおもちゃのカタログだったりします。このような「本」でもよいのでしょうか?

A:子どもが興味を持ち、楽しむものを大切に

 図鑑やカタログが好きなら、それもいいじゃないですか。せっかく「本のカタチ」をしたものが好きなんだから、その芽を大事に伸ばしてあげましょう。

 そもそも「読書」とはなんでしょうか? 子どもが読む本や文章というと、大人はつい、読書感想文が書けるようなストーリーを持った「物語」を中心に考えちゃいます。けれど、もともと言葉というのはすべてに通じるわけで、物語の本でなければ「読書」とは言えないかというと、そんなことはないんですよ。
 たとえば、植物の観察ノートを書くのも「言葉」で、そういう言葉が使える子は、物事を論理的にとらえることができる、かなり「頭のいい子」なんです。

 理科だって言葉です。数学だって言葉です。図鑑を読み、カタログを読む子どもは頭の中で、いろんな知識を取り込み、想像がふくらんで、自分だけの言葉を並べ始めています。まだうまく書けないとしてもね。
 文系とか情緒とか文学といったものだけを「言葉の能力」として、とらえないほうがいいと思いますよ。いろんな「言葉の能力」があって当然です。

 本にしても、「本のカタチ」のものが好きであれば、それが週刊誌でも構わないと思うんですよ。僕は小学校2年生の頃、父が旅行先で買った週刊誌をよく読んでいました。意味がわからないことが書かれていても、読めること自体が楽しかった。だから父は「息子が読みたがるだろう」と、僕のためにわざわざ週刊誌を持ち帰ってくれていたんです。その反対に、読書感想文を書くためだけに読む本は、仕方なく読んでいましたし、つまらなかったですね。

 ストーリーのある物語を読まない子に、「お前は読書嫌いだ」と言ってしまうと、子ども自身も「自分は本が嫌いなんだな」と思うわけです。それは、あまりよくないですね。もっと「本」を幅広くとらえて、子どもの興味がわくものを大事にしてあげましょう。それが、子どもを「読書好き」にさせるはずですよ。

金田一秀穂先生の【言葉の力がつく極意!】

「物語」でなくても、「本のカタチ」をしたものが好きならそれで構いません。「読書嫌い」と決めつけず、子どもが興味を持ち、楽しむものを大切にして、「読書好き」の芽を伸ばしてあげましょう。

金田一秀穂先生監修「新レインボー小学国語辞典」

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