頑張っている人が陥りがちなのが、「ガマン」です。
ガマンしていると、「自分は何かやっている感」が出ます。
ガマンするよりも、ちゃんと「助けて」と言ったほうがいいのです。
そうすれば、解決策が出て、前に進めます。
ガマンは、誰のプラスにもならないし、生産性もありません。
「私だけがここでガマンすればいい」となると、どこか自己否定につながります。
「本当は、これはおかしいと思うけど、私はガマンする。でも、ガマンしないあの人は最低」と、自分を否定し、他者も否定するのです。
「ごめんね」という姿勢は、自分も肯定し、他者も肯定します。
たとえば、「今日は学校に行くから先に帰るね。ごめんね」と言うのは、勉強している自分も、残っている相手も肯定しています。
サービス残業をして、会社に遅くまで残っていることで評価されようとしている人は、「本当は家族と約束があったけど、キャンセルします」という自己犠牲の気持ちになります。
上司に対しては、「なぜ帰らないのか。仕事もろくにしていないくせに。家に帰れない事情が何かあるんだな」という他者否定につながるのです。
自己否定をする人は、他者否定をします。
自己肯定できる人は、他者肯定もできます。
たすきがけは、ないのです。
(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載予定です。次回は2月19日掲載予定です。)
中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)
1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。
■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/
作品紹介
大人気の中谷彰宏「うまくいくシリーズ」。「頑張り方」を変えるだけで、仕事も、人間関係も、恋愛も、楽しめる方法を伝授。
定価:本体1,300円+税/学研プラス
バックナンバー
- 断られたのは、相手の状況にマッチしていなかっただけ。
- 体のメンテをする。
- ヤル気は、1つずつすることで、湧いてくる。
- 起きてすぐ全速力にすると、クルマも人も、壊れる。
- 「こんなに頑張っているのに」が、しんどくなる。
- ヤル気のある日とヤル気の出ない日があっていい。
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