色気のない人は、何かできたことで色気を出そうとします。
できたことではなく、できなかったことから、色気は生まれます。
「できなかったこと」とは、「挑戦していたこと」です。
挑戦しても、成功できなかったり、到達できなかったり、足りなかったところから色気が出てくるのです。
100点や100%に足りなくてもいいのです。
挑戦したことが、大切です。
さらには、相手にも自分にも100%を求めないことです。
たとえ100%、100点が取れなくても、「挑戦したことが偉い」と、自分にも相手にも言います。
そうすると、また次にチャレンジができます。
次から次へとチャレンジしていけるのは、その人が100%にこだわっていないからです。
100%に、色気はありません。
100%に欠けているところに、色気が感じられるのです。
世界遺産の建築の多くは、どこかが欠けています。
壊れて欠けているのではありません。
未完成のように、わざと設計されています。
西洋と東洋とでは、建築物に違いがあります。
西洋はシンメトリカル、東洋はあえてシンメトリーを崩すスタイルです。
その上で、未完成の部分をつくります。
目黒雅叙園の百段階段は、99段しかありません。
あえて、100%完成したものをつくらないのです。
ディズニーランドも、常に完成していない形です。
完成していないところが、色気になるのです。
(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。8回目の次回は、7/27掲載予定です。)
中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)
1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。
■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/
作品紹介
仕事も、恋愛も、人間関係も、セクシーな人は、うまくいく。品のある、大人の色気を身につける方法を紹介する。
定価:本体1300円+税/学研プラス
バックナンバー
- 色気は、イキイキしていて、 優しいことだ。
- 色気は、 目の輝きから出る。
- リアクションの早さから、 色気は出る。
- 生の体験から、 色気が生まれる。
- セクシーとは、さらけ出すことだ。 肌を出すのではなく、気持ちを出す。
- 色気のある人に、人は集まる。 だから、仕事も恋愛もうまくいく。
- 夢中になれる人は、 色気がある。
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