『ぼくに色をくれた真っ黒な絵描き –シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン-』

UPDATE 2021.02.08
公開日 2021.01.28

12歳、ジョアン。おとなの期待にこたえるのがいいことだと思ってた。でも…。

『ぼくに色をくれた真っ黒な絵描き –シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン-』書影

表紙。フランス パリを舞台にした物語です。

小川未明文学賞とは…?

 小川未明文学賞(https://gakken-ep.jp/extra/mimei-bungaku/)は、上越市出身の児童文学者で、「日本児童文学の父」とも呼ばれる小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出する目的で、1991年に創設されました。
 本作は第28回小川未明文学賞大賞受賞作品「シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン」を書籍化したものです。

-お話のあらすじ-
 1960年代、芸術の都フランス パリ。
 家族を失い、ひとりになったジョアンは、父が働いていた理容店に引き取られることに。
 まわりから「お父さんのような理容師になってくれよ」と言われるたび、そうしなくちゃと思っていた。
 ある男と絵に出会うまでは……。
 12歳の少年ジョアンの、色鮮やかな成長物語。

【選考委員 落合恵子氏 選評文より】
「主人公ジョアンの「その後」についても読みたい! そんな余韻がいつまでも続く作品。彼のほかにも、ウゴおじさん、ポーリンさん、リル、画家のシタンなど、本をとじてからむしろ、より確かに深く心の住人になってくれたような……。」

「もくじ」紙面

もくじ。各章が短めなので、すらすらと読めます。

「物語の世界観が、文章・イラストにより丁寧にえがかれています」紙面

物語の世界観が、文章・イラストにより丁寧にえがかれています。

編集部員、ここがおすすめ!

 少年ジョアンの、心の変わりように注目です!
 冒頭では、日々をこなすだけで精一杯のジョアンですが、ひとりの絵描きと出会い、いっしょに絵を描く時間をすごすうちに、自分が好きなものに気付きます。
 その瞬間、ジョアンの心が動き出し、章を追うごとに彼自身がどんどん変わっていくのです。
 その変化や揺らぎなど、ジョアンの成長過程が、作者北川氏とイラストレーターしまざきジョゼ氏により、非常に丁寧に美しくえがかれています!
 最後のページを読み終えたとき、きっと自身の好きなものの尊さに、初めて、あるいは改めて心動かされるでしょう。

 作者の北川氏は、もし好きなことがあるなら、どんな時も手ばなさないでほしいという願いを込めて、本書をつづられました。
 これは、これから数えきれないほどの取捨選択をしておとなになっていく、思春期の子ども達を応援する物語です。

商品の紹介

『ぼくに色をくれた真っ黒な絵描き –シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン-』書影

■書名:『ぼくに色をくれた真っ黒な絵描き –シャ・キ・ペシュ理容店のジョアン-』
■作/北川佳奈 絵/しまざきジョゼ
■発行:学研プラス
■発売日:2021年1月28日
■定価:本体1,400円+税

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