《8》一度も損しなくて済む人生なんて、 この世に存在しない。

千田琢哉『人生を変える、お金の使い方。』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2018.10.29
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本書で何度も力説したように、私は勉強こそが、

この世で最も優れたローリスク・ハイリターンの投資だと確信している。

しかし、投資には損が付きものだ。

投資である限りリスクはゼロにはならない。

一流の投資家でも「一度も損をしたことがない」という人などはおらず、

数え切れないほどの失敗をしながら、トータルでは勝っているというだけの話だ。

どんなに高額であっても、勉強代は、

金融や不動産の投資に比べれば桁違いに安い。

だから、どんなに損をしたところで知れているのだ。

 

それに、先生選びや教材選びで、最初から上手くいくことは稀である。

綺麗事を抜きにして、「先生」と呼ばれている人の過半数は、

「教えることのプロ」と呼べるだけの実力を持ち合わせていない。

難関国家資格を有するわけでもなく、華やかな実績や経歴の持ち主でもない。

ニセモノの自称先生ほどプロフィールがやたら長く、

言葉巧みな言い回しで、自分の未熟さをカバーする術に長けている。

だが、私はその手の先生に一度、騙されてみることも大切な経験だと思う。

人生には、実際に痛い目に遭って初めて、

「なるほど、こういうことだったのか!」

と気づかされることも多い。

それも含めてすべてが「勉強」だと思うからだ。

 

何といっても勉強代なんて安いものだから、

どれだけ騙されたところで、人生が致命的な事態に陥るようなことはない。

むしろそれが話のネタになったり、本命の先生選びや教材選びに繫がるのだから、

“必要経費”のようなものだろう。

ここで注意点を挙げておくと、

相場より桁違いに高くあなたが損をしたと感じたら、

二度と関わらないようにすることである。

通常、1日セミナーの受講料は数千円からせいぜい4〜5万円くらいまでだが、

これが10万円を超えた時点で「桁違い」ということになる。

あるいは通常、参考書や問題集といった教材は1冊千数百円から4〜5千円だが、

これが1万円を超えた時点で「桁違い」ということになる。

それであなたが心の底から納得できるならいいが、そうでない場合は絶縁すべきだ。

最近流行りの「お手軽に」「○○するだけ」「努力不要」という勉強法は、

大半が噓だ。

そして、それらの目利きも含めて、すべてがあなたの勉強なのだ。

 

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail

info@senda-takuya.com

■ホームページ

http://www.senda-takuya.com/

 

作品紹介

人生を変える、お金の使い方。

使えば使うほど、ブーメランのようにググッと還ってくる「最強のお金の使い方」を、20代のカリスマ・千田琢哉が大胆コーチ!

定価:本体1,300円+税/学研プラス

 

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