自分から謝ると、仕事が速く進む。

千田琢哉『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2017.11.27
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仕事で衝突した際、自分から謝ることは難しいものだ。
もしも、あなたが自分を“未熟者”であると認識しているならば、

失敗の原因が「自分:相手=50:50」の場合、
あなたのほうから折れておくべきだと心得ておこう。

悔しい気持ちもわかるが、前途有望なあなたにとっては、
そんなことより、貴重な時間を奪われるほうが損失ではないだろうか。
私が新人の頃は、とにかく何かあったらすぐに謝って、
少しでも仕事を速く進めようとしたものだ。
これを1年、2年、3年…10年、20年と習慣にしていると、
ほぼ例外なく、あなたはその人たちよりも出世する。
何を隠そう、私自身がそうだったし、
これまで私が出逢ってきた一流のビジネスパーソンたちもそうだった。
その気になれば、いつでも復讐は可能だし、
あなたのひと言で相手を干すことも、やり方次第でできるかもしれない。
だから、新米のうちはせこいプライドなんて捨てて、
本物のプライドを胸に、自ら率先して謝罪をすることだ。
現在、私は出版社との取引がメインだが、
以上に述べてきたことを演繹的(えんえきてき)に当てはめつつ、
そこで働く人たちの動態を観察していると、面白い事実に気づかされる。

よく謝る人ほど仕事ができるのに対し、
なかなか謝らない人ほど仕事ができない、

ということだ。
これは年齢や性別、会社の規模やブランドに関係なく、
ひたすら個人差によるものだ。
何かミスをするたびに素直に謝る人は、私との仕事も途切れないし、
ちゃんと社内でも出世して偉くなっている。
これに対して、何かミスをしても謝らず、言い訳ばかりしていた人は、
私との仕事も途切れ、転職を繰り返してキャリアダウンに苦しみ、
最終的に泣きついてきたりもする。
自分で言うのも何だが、
私は他人のミスに対しては、かなり寛容なほうだと思う。
謝罪する相手を一方的に怒鳴りつけたことはこれまで一度もないし、
いつまでも根に持つこともない。
しかし、言い訳して逃げた人とは二度と仕事をしない。
いつまでも心にしこりが残って、
仕事も、人生も、進行のスピードを狂わされるからである。

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

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