「優位に立ちたい人」とは争わない!

石原加受子『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』セレクション

更新日 2020.07.17
公開日 2017.09.07
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「うるさい! 口答えするなッ。お前は言われた通りにすればいいんだよッ!」
「何回言ったらわかるのよ。だから、あなたはダメなのよ」
「どうせまた、失敗するに決まっているよ」
「まだやってなかったの? どうしてあなたは、そんなに愚図なのッ」
「私、〇〇大卒だけど、あなた、どちらのご出身でしたっけ?」
「よくまあ、そんなレベルで、クビにならなかったのが不思議だよ」
 
 あなたは誰かから、こんな言い方をされたことはありませんか?
 相手を攻撃し、責任から逃れて、自分だけ一段高い、安全な位置にいる人たち……。
 どこの職場にも、近所にも、場合によっては家庭の中にまで、とにかく相手よりも優位に立ちたがる人たちがいます。
 誰もがいざ、こうした「優位に立ちたい人」を前にすると、何か言いたくても、その強烈さからつい尻込みしてしまいがちです。
 もし、そんな人が職場にひとりでもいれば、緊迫した空気が漂って、毎日、針のムシロのような気分で仕事をすることになるでしょう。
 優位に立ちたがる人たちは、職場でも目立ちます。
 彼らが我が物顔でその場を仕切っていても、騒動を起こしたくないという思いから、周囲の人たちは黙認していることが多いでしょう。
 傲慢な態度で恫喝されれば、恐怖心から、黙って従うしかありません。
 また、もうひとり優位に立ちたい人がいて、「自分もあんな立場に立とう」と争いを挑めば、職場は、戦々恐々とした空気になっていくでしょう。
 
 一般的な目で見れば、優位に立ちたい人たちのほうが、得をしているように映るかもしれません。実際に、重要なポストについている人たちも少なくありません。
 そんなこともあってか、多くの人たちが、優位に立てば、自分の人生が有利に展開する、自分の望むことを達成できる、成功できる、幸せさえも手に入ると、思い込んでいます。
 けれども、ほんとうにそうでしょうか。
 彼らは、表面的には傲慢だったり慇懃無礼だったりして、威張っているように見えるかもしれません。けれども、人の心の内とは、自分がその立場になってみなければ、案外、わからないものです。
 
 最近、顕著になってきているのは、こんな「優位に立ちたい人」たちに対する悩みの相談です。ところが同様に、恐らく周囲からは「優位に立っている」と目されている人たちからの相談も増えています。
 しかも、彼らは一様に「自分自身が傷つけられている、攻撃されている」と主張します。
 確かに、彼らの目線から見ると、そう見えなくもありません。
 一見、そうは思えないかもしれませんが、彼らは自分を守ろうと必死になっていて心の余裕がありません。そんな相手に、変わるようにと迫ったとしても、いっそう関係が悪化するだけでしょう。

 優位に立ちたい人たちと争って、仮に勝つ可能性があったとしても、結局、自分を傷つけるだけなのです。
 そんな相手との関係を「自分の問題」として捉えれば、
・自分が、そんな相手と、どう付き合うか
・そんな相手の言動に対して、自分を傷つけないために、どうするか
 こんな視点に立って、「争わないで、自分を守るスキル」を身につけたほうが、はるかに賢明です。

そんな「優位に立ちたい人」を「軽くかわすコツ」を、これからお伝えしていきたいと思います。

(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。次回は、9月14日掲載予定です。)

 

石原 加受子 (いしはら かずこ)

心理カウンセラー。
「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表。日本カウンセリング学会会員、日本学校メンタルヘルス学会会員、日本ヒーリングリラクセーション協会元理事、厚生労働省認定「健康・生きがいづくり」アドバイザー。 思考・感情・五感・イメージ・呼吸・声などをトータルにとらえた独自の心理学をもとに、性格改善、親子関係、対人関係、健康に関するセミナー、グループ・ワーク、カウンセリング、 講演等を行い、心が楽になる方法、自分の才能を活かす生き方を提案している。
『母と娘の「しんどい関係」を見直す本』(学研プラス)、『仕事・人間関係「もう限界!」と思ったとき読む本』(KADOKAWA)、『わずらわしい人間関係に悩むあなたが「もう、やめていい」32のこと』( 日本文芸社)、『金持ち体質と貧乏体質』(KKベストセラーズ)など著書多数。

 

作品紹介

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