いつもさりげなく、 チクリと攻撃してくるあの人。 一体、何が目的なの!?

石原加受子『「とにかく優位に立ちたい人」を軽くかわすコツ』セレクション

更新日 2020.07.17
公開日 2017.09.14
  • Facebook
  • LINE
  • Pinterest

◆職場、マンション、PTA…。必ず一人は「あの人」がいる!
 そばにいるだけで“苦痛をもたらす人”がいます。
 姿を目にするだけで“苦しみを与える人”がいます。
 もしかしたら、そんな人たちは、何が何でも、人を傷つけないではいられない人たちなのかもしれません。

 たとえば、次のように攻撃的な言葉を掛けてくる人たちがいます。
「こんなことも知らないの?」
「そんなやり方で、うまく行くと思ってるの?」
「あぁ、それはもう失敗だ!」
「もっと要領よくやらなくちゃダメだよ」
「その服、2年くらい前にも着ていたよね」
「私よりも、○○さんのほうがミスが多いじゃない」
「遠慮するなんてヘンよ。手伝ってあげるって言ってるでしょ」
「最近、やつれて見えるけど、大丈夫? なんだ、すっぴんだったのね」
「あなたのせいで、また、私たちが注意されちゃったんだからね」
「そんなことばっかりしているから、なめられるんだよ」
「どうして、自分勝手に判断するんだよ。お前は社長か!」
「いちいち、聞いてくるんじゃないよ。
 少しは自分の頭で考えて行動したらどうなんだ」
「こんなこともできなくて、よく、会社に平気でいられるわね」
 その人と会った後に、ドッと疲れてしまう。
 一言二言、言葉を交わしただけで、なんとなく傷ついた気分になる。
 悪い人ではないのだけれど、なぜかコメントの中に、「イラッ」としたり、「カチン!」とくる言葉が入っている。
 嫌われる理由がないのに、冷たい態度をとられて不安になる。
 友達なのに、いつも上から目線で話をしてきて腹が立つ。
 丁寧な言葉遣いだけれど、どことなく悪意があるように感じて「ドキリ」としてしまう――。

 それは、無意識に、相手が「人を傷つけること」を目的にしているからです。
 もっとも、これは無意識でのことですから、自分がそんな目的を持っているという自覚のない人たちも少なくありません。
 けれども中には「私をちょっとでも傷つけたら、絶対に許さない!」という鬼気迫るパワーを発していて、面と向かうと、自由に息をすることすら咎められそうなほど緊張してしまうような相手もいます。
 その一方で、取り立てて、相手が自分に対して何かをしてくるわけではない。悪意を持って具体的に嫌がらせをしてくるというわけではない。
 にもかかわらず、側にいるだけで息苦しくなったり、耐えがたい苦痛を覚えたりしてしまう。そんな相手も、いるのではないでしょうか。

◆「優位に立ちたい人」の“圧力”は、軽くかわす!
 ひとたびそんな人と関わりを持ったらたまりません。たとえば職場でも、そんな人が一人存在するだけで、仕事に集中できなくなるばかりでなく、やがて、会社に行くこともつらくなっていくかもしれません。
 かといって、離れたくても、どうすれば離れられるのかがわかりません。気にしないようにしようと頭で考えても、無駄です。むしろそうやって毛嫌いしながら遠ざけようとすればするほど、いっそう気になっていくことでしょう。
 何とか相手にわかってもらおうと努力したとしても、それも空回りで終わるでしょう。反対に、いっそう相手が気になって、ますます苦しくなるでしょう。
 
 そんな人たちに好かれようと、
「私が何か悪いことをしたのかな?」
「怒らせるようなことを言ったかな?」
「私が気をつければ、あの人もこんなことをしなかったはず」
 などと、あれこれ思い悩む必要はありません。
「優位に立ちたい人」の特徴や言動パターンを知り、有効な対処法を身につければ、軽くかわしてしまうことができるのです。
 では、優位に立とうとしないではいられない人たちの「心の中」とは、一体どうなっているのでしょうか?

――次回に続く。

(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。次回は、9月21日掲載予定です。)

 

石原 加受子 (いしはら かずこ)

心理カウンセラー。
「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表。日本カウンセリング学会会員、日本学校メンタルヘルス学会会員、日本ヒーリングリラクセーション協会元理事、厚生労働省認定「健康・生きがいづくり」アドバイザー。 思考・感情・五感・イメージ・呼吸・声などをトータルにとらえた独自の心理学をもとに、性格改善、親子関係、対人関係、健康に関するセミナー、グループ・ワーク、カウンセリング、 講演等を行い、心が楽になる方法、自分の才能を活かす生き方を提案している。
『母と娘の「しんどい関係」を見直す本』(学研プラス)、『仕事・人間関係「もう限界!」と思ったとき読む本』(KADOKAWA)、『わずらわしい人間関係に悩むあなたが「もう、やめていい」32のこと』( 日本文芸社)、『金持ち体質と貧乏体質』(KKベストセラーズ)など著書多数。

 

作品紹介

  • Facebook
  • LINE
  • Pinterest

あわせて読みたい