粘るとは、サッと引いて、 また行くことだ。

中谷彰宏『なぜ あの人は2時間早く帰れるのか』セレクション

更新日 2020.07.20
公開日 2017.03.09
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 中途採用の面接で、「粘りには自信があります」と自己アピール欄に書いている人がいます。
 この人は、「粘る」という言葉の定義を間違えています。
「粘る」を「諦めないこと」だと思っているのです。
 本来の粘り強さは、「サッと引いて、また行くこと」です。
 遅い人の粘りは、「諦めないで頑張って、ダメだと思うと2度と行かない」となります。
 これでは、サラサラで粘り弱いです。

 たとえば、企画書を出して「上司が納得してくれるまで下がりません」と言って、延々会議をするのは最もムダなことです。
 仕事が早い人は、「これ、ないな」と上司に言われると、「ないですか。また出直します」とサッと引いて、すぐに修正して持っていきます。
 会議が長引くのは、自分のアイデアをなんとか通したいと延々と粘る人がいるからです。
 その場で粘れば粘るほど、時間がどんどんかかってしまうのです。

(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。6回目の次回は、3月16日掲載予定です。)

 

中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。

■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/

作品紹介

なぜ あの人は2時間早く帰れるのか

向上心のある大人の女性に向けて、年齢を重ねても魅力的の「美人力」を提案。人気の書籍をハンディ版として新装発売。
定価:本体1300円+税/学研プラス

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