2024年の大河ドラマは紫式部が主人公。『源氏物語』について女性500人にアンケート調査を実施。人気キャラ1位は紫の上となった。光源氏のイメージは、「モテる」「美しい」「不誠実」のキーワードが上位に。
もくじ
調査結果サマリー
① 『源氏物語』の好きなキャラクターを聞いたところ※、1位:紫の上、同一1位:藤壺の宮、3位:葵の上となった。※複数選択、光源氏は除く。
② 「光源氏」のイメージとして当てはまる言葉を聞いたところ、1位:モテる(45.8%)、2位:美しい(26.2%)、3位:不誠実(21.6%)となった。※複数選択
調査背景
『源氏物語』を書いた紫式部の人生を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」がスタートしました。それに先立ち、Gakkenは2023年11月に、主な読者層である女性を対象にアンケート調査結果を公開しました。その結果から、『源氏物語』に関する書籍は手に取りやすい本が多くある一方で、読んだことがない人や、あらすじがわからない人、現代語訳が多くどの本を選んだらいいかわからない、という人が多いことがわかりました。
今回公開する調査結果では、さらに物語の内容に踏み込み、源氏物語のキャラクター、光源氏のイメージを聞きました。
▼調査結果第1弾:2023/11/30公開 ㈱学研公式ブログ
過半数が『源氏物語』を読んだことが「ない」⁉ 『源氏物語』に関するアンケート調査
【調査概要】
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調査期間:2023年11月16日~17日
調査委託先:株式会社アイブリッジ
調査対象:全国の20歳~60歳女性 500人
調査方法:インターネット調査
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①『源氏物語』の好きなキャラクターを聞いたところ※、1位:紫の上、同一1位:藤壺の宮、3位:葵の上となった。※複数選択、光源氏は除く。
【Q5 『源氏物語』の好きなキャラクターを以下から【3人】選んでください。※光源氏は除く(1人3票回答、n=500)】と聞いたところ、1位:紫の上、同一1位:藤壺の宮(どちらも48.0%)、3位:葵の上(25.0%)となりました。続いて、4位:頭の中将(22.8%)、5位:女三宮(20.6%)となりました。
1位の【紫の上】は、藤壺の宮の姪。幼いころに光源氏に引き取られます。光源氏が愛した藤壺の宮に似ており、のちに光源氏の妻となります。
2位の【藤壺の宮】は、光源氏の憧れの人。光源氏は、亡き母の面影を持つ藤壺の宮に恋をしてしまいます。ただ、帝の妃(継母)である藤壺の宮と結ばれるわけにはいかず……。物語のカギを握ります。
3位の【葵の上】は、光源氏の正妻です。一夫多妻の通い婚が当たり前の平安の世で、光源氏は多くの女性と浮名を流しますが、葵の上も無事懐妊。ですが幸せな夫婦生活にはつながらないのです。
② 「光源氏」のイメージとして当てはまる言葉を聞いたところ、1位:モテる(45.8%)、2位:美しい(26.2%)、3位:不誠実(21.6%)となった。
【Q6 主人公「光源氏」のイメージとして当てはまる言葉を以下からすべて選んでください。(複数回答、n=500)】と聞いたところ、1位:モテる(45.8%)、2位:美しい(26.2%)、3位:不誠実(21.6%)となりました。「かっこいい」よりも「美しい」が上位に入り、みやびで美しいイメージが世間で受け入れられていることがわかります。
また、3位の「不誠実」のほか、4位に「優柔不断(20.0%)」、6位に「マザコン(16.8%)」など、ネガティブなワードも上位に入りました。
女性を惹きつける華やかな雰囲気、美しさを持つ「光源氏」というイメージが確立している一方で、女性関係に対するネガティブなイメージも見られました。
あなたの『源氏物語』との思い出は? エピソードを聞いてみました
「『源氏物語』に関して、何かエピソードがあれば教えてください。(任意回答)」と聞いたところ、様々な意見が集まりました。一部ご紹介します。※語尾など一部表現を修正しています。
「原文は歯ごたえがありすぎたので、あらすじを読んで満足してしまいました。しかし、腑に落ちないところがあまりにもあり、平安貴族との感性の違いを感じました。」
「学校の古典で勉強しました。漫画でも読んだけど、視点を変えると解釈が違っておもしろいです。」
「以前、本屋さんで漫画バージョンを見かけたとき、こんなのが学生の頃あれば、もっと理解できたんだろうなと思いました。」
「古文の授業で読んだり、昔歴史にハマった時に漫画で読んだりしました。ただあらすじが長過ぎて、記憶が飛び飛びでよく覚えていないです…。」
「初めて婚約した女性に振り向いてもらえないから理想の女性を育てるのはどうかと思います。ただ、政治の駆け引きは凄い! 主人公を描ける紫式部の知性の深さに感心します。」
【まとめ】今持っている『源氏物語』のイメージは間違っていない。でももっと掘り下げてほしい。入口は気軽でいい。(まんがで読破 担当編集のコメント)
『源氏物語』は長く語り継がれ、現代語訳の書籍、マンガ、解説本、紫式部の伝記まで、幅広いかたちで多くの人の手に取られてきた作品です。手に取りやすい本が多くある一方で、読んだことがない人や、あらすじがわからない、現代語訳が多く出ており、どの本を選んだらいいかわからない、という人が多く、作品自体の魅力がなかなか伝わっていないのかもしれません。
それでも、光源氏のイメージに共通性が見られる(「モテる!」でも「不誠実」。「かっこいい」よりも「美しい」など。)ということは、「こういうお話でしょう?」というざっくりとしたイメージを持っていただいているんだと思います。
まずは、まんがなど親しみやすい作品で、気軽に物語世界に触れてみてはいかがでしょうか。それぞれのキャラクターの魅力に引き付けられ、現代の私たちにも共感できるところが意外に多いことに驚くでしょう。興味を持ったら、いろいろな作家が描く『源氏物語』を味わってみるのもおすすめです。
Gakkenでは、「まんがで読破」シリーズや、まんが日本の歴史など、古典に関わるまんがや解説書を多く発行しています。自分の「読みたい」という気持ちをかなえる本を読者の皆様にお届けできるよう、これからも多くの書籍をつくり、情報発信に努めてまいります。
『源氏物語』を読み直すなら、まんがで読破がおすすめ! おすすめな理由3選
①ほぼ1時間でサクっと読める!時代背景もまんがで解説 『まんがで読破 源氏物語』
「まんがで読破」シリーズは、国内、海外の名作・名著をわかりやすくコミカライズしたシリーズです。ちょっと難しい文学作品も、いまさら知らないとはいえない哲学の名著も、1時間でほぼ読み終わる「まんが」になっています。文庫サイズで手に取りやすく、手軽に名著にチャレンジできます。
②著名人が作品ごとに解説を書き下ろし。『源氏物語』の解説は脚本家の大石静氏!
本シリーズは、まんがごとに、作品をより深く理解できる解説※がついています。『まんがで読破 源氏物語』の作品解説は、次回NHK大河ドラマの脚本も務める大石静氏。まんがでわかりやすく平安時代の時代背景や当時の常識を理解しながら読み進むと、作品世界がより深く理解できます。※ジュニア版には著名人の解説はついていません。
▼『まんがで読破 源氏物語』より 大石静 解説文抜粋
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『源氏物語』が時代を超えて読み継がれ、世界的にも評価されているのは、男女のラブストーリーに絡めて描かれる人生哲学の部分であり、作家が意志あるものとしてしっかりと存在し、時の権勢を批判するまなざしを持って物語を作り上げたことに対してでしょう。
男女のスリリングなやりとりの中にさりげなく権力批判を込め、身分制度のありようへの批判を込め、するどい人生哲学を込めたこと。その立体感こそが、この物語を世界的なものにしているのだと思います。
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③ふりがな&カラー解説16ページがついてくる『まんがで読破ジュニア 源氏物語』も発売開始
文庫版の「まんがで読破」とは別に、子どもでも読みやすく改良した「まんがで読破ジュニア」シリーズ。名著ならではの難しい熟語や漢字にルビ(ふりがな)を入れているので、子どもでも読みやすくなっています。文庫版より一回り大きいサイズのため、まんがの迫力もアップ! 巻頭に、16ページのフルカラーの解説ページがついているため、子どもでも作品をより深く理解できます。
「まんがで読破」(文庫版)について
「まんがで読破」シリーズは、2007年の創刊以降、139タイトル、累計400万部※をたたき出した名著の漫画化シリーズです。まんがで名著を解説する〝先駆け“となったシリーズとしてロングセラーを記録しました。 ※実売部数
2020年に書籍版の販売が終了し、電子書籍のみの発売が続いておりましたが、2023年7月より、Gakkenから書籍版を新装版として発売しました。各作品を愛する著名人による書き下ろしの解説を新たに追加し、各書籍が記された時代背景、歴史、文化、そして文豪たちについてより深く知ることができます。
■「まんがで読破 ジュニア」について
「まんがで読破 ジュニア」シリーズは、誰もが知っている名著・名作を、小学生でもわかりやすく、まんがで学べるよう、Gakkenが新たに発売したシリーズです。ジュニアシリーズは、文庫版の「まんがで読破」よりもひと回り大きなサイズで漫画部分にふりがながついています。また、より作品への理解が深まる時代背景や作者についての解説ページもあり、小学生から難しい作品にチャレンジできます。
商品の紹介
■書名:『まんがで読破 源氏物語』(文庫版)
■原著:紫式部
■漫画:Teamバンミカス
■発行:Gakken
■発売日:2023年7月13日
■定価:792円 (税込)
■書名:『まんがで読破ジュニア5 源氏物語』
■原著:紫式部
■漫画:Teamバンミカス
■解説監修:谷口 孝介
■発行:Gakken
■発売日:2023年12月7日
■定価:1,100円 (税込)
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