《2》飲みに行くより、勉強するほうが断然楽しい。

千田琢哉『生き残るための、独学。』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2018.06.25
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「早帰り」の習慣が社会に浸透してきて久しい。

退社後の時間の使い方は、大きく次の2タイプに分けることができる。

遊ぶ人と、勉強する人だ。

ここで私は、前者が悪で後者は善、という話をしたいのではない。

あなたの人生はあなたのものだから、あなたの好きに生きるのがいい。

「勉強して実力をつけることほど

人生で楽しいことはない」

という事実を知らずに生涯を終えるのは、もったいないと私が思うだけだ。

現役東大生にアンケートを取ってみたら、

「受験勉強は楽しかった」と答えた人が

80%を超えたというデータもある。

これは私の周囲のエリートたちに、一次情報として聞いた結果と見事に一致する。

 

もちろん彼らは普段、エリートではない上司や同僚たちに気を遣って、

「勉強は誰もが嫌い」という建前に、上手に合わせていた。

ところが彼らはいったん私と打ち解けると、異口同音にこう漏らしたものだ。

「受験勉強ほど楽しいことはなかった」

「できることなら一生、受験勉強をしていたかった」

彼らと比べれば周回遅れということになるが、

私が本心から勉強の楽しさを知ったのは、大学に入学してからだ。

「あれ? 合コンやカラオケより、

勉強は桁違いに楽しい!」

本の魅力にとりつかれ、読書にふける毎日を過ごしていたところ、

ある時、理屈を超えて、私の魂がこう叫んだのだ。

合コンやカラオケもそれなりに楽しんだが、勉強の楽しさとはスケールが違った。

合コンやカラオケの楽しさは浅くて短期的なものだったが、

勉強の楽しさはそれとは異次元の深さで、なおかつ長期的なものだった。

「勉強を継続すれば、

この先、私をどこか遠くまで運んでくれる」

頭ではなく、心からこう確信できたのだ。

大学を卒業して会社で働き始めた頃には、私は文字通りのガリ勉になっていたから、

合コンやカラオケには数えるほどしか参加していない。

むしろ、周囲が合コンやカラオケに夢中になっていると、

ますます勉強に燃えたものだ。

会社員時代、

人生をランクアップさせた同僚は、

例外なく「ガリ勉」だった。

群がって飲みに行くより、孤独に勉強することを選ぶ人ばかりだった。

群がって飲みに行くより、勉強のほうが楽しいと心底思っている人ばかりだった。

今の私があるのは、大学時代から今日までガリ勉を貫いたからだ。

自分ではガリ勉の意識は毛頭ないのだが、周囲の親しい人々からはそう言われる。

 

(※この連載は、毎週月曜日・全8回配信予定です。次回は、7月2日10:00配信予定です)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

生き残るための、独学。
20代から人生を逆転する49の学習改革

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