《5》勉強は、ゲームと同じ。

千田琢哉『生き残るための、独学。』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2018.07.16
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勉強が楽しい、ということはすでに述べた通りだが(※連載第2回目)、

では、なぜ勉強は楽しいのか。

それは勉強がゲームと同じだからである。

勉強がゲームと似ているということではなく、勉強はゲームそのものなのだ。

たとえば数学を苦手とする人は多いが、

数学の勉強はゲームと変わらない。

数学の公式や定理は、ゲームのアイテムそのものである。

数学の問題の解法は、ゲームの攻略法そのものである。

本来はまったく同じものが、たまたま一方は数学と呼ばれており、

もう一方がゲームと呼ばれているに過ぎない。

 

さらに付け加えれば、数学もゲームも、私たちの人生を抽象化したものだ。

数学やゲームに取り組むうち、数々の壁が立ちはだかるように、

私たちの人生にも数々の壁が立ちはだかる。

立ちはだかった壁を乗り越えるための解決方法は、大まかに3つある。

①逆に考える

②共通点をまとめる

③補助線を引く

①により、これまで盲点になっていた事実が浮き彫りになり、

拍子抜けするほどあっさり壁を乗り越えられることがある。

②により、一見すると複雑そうに見える難問でも、

途端に単純化されてスムーズに解決してしまうことがある。

③により、人・モノ・資金・情報など付加すれば大きく人生が好転することがある。

ちなみに、①~③のどれを試してみても埒が明かない場合には、

第4の選択肢として、

「解なし」という最強の決着法

が存在するのも、数学と人生の共通点だ。

 

人生で「解なし」と出た場合、いったんペンディングして、

ゆったりと休めばいい。

数学に限らず、古典も地理も芸術も、すべて人生の役に立つ学問である。

「勉強しても人生で何の役にも立たない」

というご忠告は、まったくの噓だ。

勉強したそれぞれの学問は、すべてが有機的に繋がっているから、

無意識のうちに、その知恵があなたの人生をサポートしてくれているのだ。

ただし、勉強は人生で役立てるためにするべきものではない。

勉強はゲームと同じで、ひたすら楽しいからするのだ。

やればやるほど、のめり込んで終わりがないのが、勉強の醍醐味なのだ。

(※この連載は、毎週月曜日・全8回配信予定です。次回は、7月23日10:00配信予定です)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

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