普段から決定権者の 思考回路を インストールしておく。

千田琢哉『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2017.11.06
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頭ではわかっているつもりでも、心からわかっていない人が少なくないため、
強調しておきたい“ビジネスの初歩知識”がある。
それは、次のようなことだ。

ビジネスにおいて大切なのは、
あなたがそれをどう思うかではない。
決定権者が、それをどう思うかがすべてである。

ここを押さえておかないと、
いつまで経っても結果を出せず、出世もできないことになる。
あなたも気づいていると思うが、
30代になっても、うだつが上がらず、
会社の窓際でくすぶっているような人々は、揃いも揃って頑固者が多い。
彼らは決定権者の意思に目を向けず、
自分の思いを優先したために、落ちぶれてしまったのだ。
もちろん、成功者の仲間入りを果たして社内で力を握ったり、
業界で名を馳せるようになれば、自分の思いを優先してもいいし、
むしろ、そうすべきだと私は思う。
だが、成功者でもない未熟者の分際で自分の思いを叫ぶことは、
基本的にマナーに違反しているし、嫌悪感を抱かれて干されても仕方がない。
では、どうすれば1日も早く成功者の仲間入りができるのか。
それは、普段からまめに、決定権者の思考回路を観察しておくことだ。

まず、今回の決定権者は誰なのか。
次に、その決定権者はどんな考え方を好む人物なのか。
最後に、その決定権者は何を一番欲しがっているのか。

とりあえずこれだけのポイントを押さえておけば、大きく的を外すことはない。
決定権者が誰かがわからなければ、上司や先輩に聞いてみるのもいいだろう。
真剣に頼めば、真剣に教えてくれるはずだ。
私の経験では、営業畑出身の決定権者は「挑戦コース」を好む傾向にあり、
経理畑出身の決定権者は「保守コース」を好む傾向が強かった。

そして、決定権者が一番欲しがっていたのは、
何といっても、ダントツで「出世」だ。

あなたの提案が、その決定権者を出世させると感じさせれば、
それは通りやすいというわけだ。
社内外問わずこうした初歩を知って行動し、習慣化するだけで人生は一変する。
少なくとも、その成功率が飛躍的に高まることは間違いない。

(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載予定です。次回は11月13日掲載予定です。)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。

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