リアクションが遅くて、色気のある人はいません。
　リアクションが遅い原因は、考えてしまうことです。
　考えるのは、正解を言おうとしているからです。
　正解は、ないのです。
　色気のある人は、何か質問すると、即、間違った答えを言える人です。
　間違っているほうが、面白いのです。
　男性でも女性でも、モテるかモテないかの分かれ目は、返事の早さです。
　１拍あく人は、恋人がいません。
　間違ってもすぐ答える人は、恋人がいます。
　気のきいた答えかどうかは、関係ありません。
　何か言われたら、必ず返すことが大切です。

　テニスの松岡修造さんは、「どうせムリだから」と諦めて、レシーブでボールを追いかけないことに対して叱ります。
　その人は、リアクションをしていません。
　ムリかどうかは関係なく、取りに行こうとする姿勢がコミュニケーションです。
　そこに、色気があります。
　やがては、それが届くようになります。
　届くかどうかではなく、届かせようとしているところに色気が生まれるのです。

（※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。6回目の次回は、7/13掲載予定です。）

中谷　彰宏 (なかたに あきひろ)