日本で初めて「保育園」という名の施設をつくった、“保育の父”のノンフィクション

『万人の父になる 佐竹音次郎物語』

2019.09.04

 “保育の父”佐竹音次郎とは

 江戸時代の終わりに土佐国(現在の高知県四万十市)に生まれた佐竹音次郎は、医師となった後、身よりのないこどもたちを育てようと神奈川県腰越に「小児保育院」を設立しました。当時、孤児院、育児院等と名付ける施設が多い中、日本で初めて“保育”という言葉を名称に付けたのです。音次郎は、施設の名に「家族として、愛情をもって保んじて育てよう。自分が父となり育てるのだから、こどもは、もう一人ぼっちの孤児ではない」という思いをこめたのでした。

 施設はその後「保育園」という名になり、やがて旅順や京城、台北など海外にも児童養護施設を開設し、また保育事業を行います。
 佐竹音次郎が存命中、救い育てたこどもたちの数は、5000人以上と言われています。

 新刊児童書『万人の父になる』は、そんな音次郎が試行錯誤する人生や、夢に向かって歩みつづける姿を描いたノンフィクションです。また、音次郎を精神的にあるいは金銭的に支えたのは、家族や、板垣退助をはじめとする名士でした。明治維新、そして戦争へと向かっていく当時の日本を、ある視点で読みとくこともできる1冊となっています。

佐竹音次郎…1864年(元治元年)生まれ。高知県出身。医師となり、神奈川県に医院を開設。やがて、同院内にこどもたちを養育する保育院を開設。

1928年、64歳の佐竹音次郎。

商品の紹介

■書名:『万人の父になる 佐竹音次郎物語』
■文:横山充男 
■絵:槇えびし 
■解説:浅井春夫
■発行:学研プラス
■発売日:2019年8月29日
■定価:本体1,500円+税

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