ブレる人は、自分を嫌う人を、恐れる。 ブレない人は、嫌われると、自由になったと喜ぶ。

中谷彰宏『ブレない人は、うまくいく。』セレクション

UPDATE 2020.07.20
公開日 2015.08.13

 ブレる人は、嫌われることを極端に恐れます。
「そんなことをして、嫌われたらどうするんですか」と言います。
 好かれることを求めるよりは、嫌われることを恐れるのです。
 たとえば、「人に好かれる本」と「人に嫌われない本」の2冊があります。
 ブレる人は、「人に嫌われない本」を買います。
 本来は、「人に好かれる本」を買えばいいのです。

 「こうしたらあなたは嫌われない」という方法を身につけても、好かれなければゼロでしかありません。
 ブレる人は、とにかく人に嫌われないことをすべての基準にしているのです。
「この人に好かれたい」と思えば、頑張って認められようとするので軸はブレません。
 「みんなに嫌われないために」となると、日本だけでも1億3000万人います。
 それだけ大勢の人を相手にすると、ブレまくります。
 自分の身のまわり、360度に気を使う必要があります。
 たとえば、誰かに悪口を言われました。
 ブレる人は、その時点で、「悪口を言われないようにするにはどうしたらいいだろうか」と、行動を変え始めます。
 これは、解決の糸口にはなりません。
 その悪口は、たわいのない会話で、悪意なく言っている場合もあるからです。

 「あの人って、つき合い悪いよね」と言われると、ブレる人は「今度から顔を出さないと」と思います。
 今までさんざん2次会、3次会までつき合っていて、1回休んだだけなのに「あの人、最近つき合い悪くなった」と言われてしまうのです。
 そうなると、また次から行かなければならなくなります。
「ここで嫌われたらどうしよう」と思うと、遠いところのお葬式も行くことになります。
 ブレない人は、「あの人、つき合い悪いよね」と言われると、「ラッキー」と思います。
 つき合いが悪いというイメージが定着すると、この先、行かなくてすみます。
「あの人って、つき合いがいいよね」というヘンな評判がたつと、行かなければならなくなるからです。
「あの人は、つき合いが悪い」となると、ブレない人は「ヤッター、自由時間ができた」と自由を喜ぶのです。
 嫌われている人は、自由です。
 これが、ブレない人です。
 ブレる人は、不自由です。
 あえて、不自由を選んでいるのです。

 悪口を言われることは人のためになっているということに、ブレない人は気づいています。
 自分の悪口を言うことで、その人たちは仲よくなっているからです。
「君の悪口で盛り上がっていたよ」と言われるのは、自分がネタになって、盛り上がる材料を提供したのです。
 差し入れをしたようなものです。
「めんどくさい人だよね」と言われても、ワインの差し入れをしたのと同じです
 そこに自分は行かずに、その間に好きな本を読めます。

 嫌われることは、自由を獲得できるということです。
 嫌われることを恐れるのは、あえて不自由を生み出しています。
 不自由は、一番疲れます。
 行きたくない会にも、行かなければならなくなります。
 しかも、全出席をする必要があります。
 1回でも欠席すると、「何か言われるかも」と気になります。
 生き方には、
 ① 自由を選ぶ
 ② 不自由を選ぶ
の2通りしかありません。
 嫌われることで、自由になれます。
 嫌われるのに、勇気も何もいりません。
 嫌われたくないと思っている人は、それで自由になると思い込んでいるのです。
 本当は、逆です。
 嫌われなければ、不自由なままで終わります。
 常に、それをメンテする必要があるからです。
 すべての人に好かれる必要は、まったくないのです。

 

中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。

■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/

作品紹介

ブレない人は、うまくいく。
迷わなくなる55の方法

うまくいく人は、ブレない生き方をしている。人に好かれようとするのではなく、自分軸で行動し、チャンスをつかむ方法を紹介する。
定価:本体1300円+税/学研プラス

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