会話で大切なのは、言葉よりもメッセージを受け取ることです。
会話力のない人は、まじめで優等生なので、間接表現がわからないのです。
ある店で、カップルがごはんを食べていました。
テーブルには、料理が山盛りにのっています。
彼は、スマホを横に置いて、斜めの体勢でずっとスマホを見ていました。
彼女が「そんな体勢で、よくスマホが見れるね」と言うと、彼は「平気」と言ったのです。
これは、言葉が通じていません。
彼女が言いたいのは、「一緒にごはん食べているんだから、スマホをやめたら」ということです。
それなのに、彼は言葉どおりに「アクロバティックな体勢がすごいね。大丈夫?」と受け取ったのです。
このカップルに、次のデートはありません。
原因はスマホを見ていたからではなく、「こいつは言葉が通じないから、会話ができない」と思われたからです。
男性も女性も、モテない人は、まじめな人が多いのです。
まじめな人は、言葉を言葉どおりに受け取ります。
会話力のある人は、言葉の下に隠れているメッセージを受け取れるのです。
中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)
1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。
■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/
作品紹介
好調の「うまくいくシリーズ」第6弾。「会話力のない人」は、モテないし、成功しない。話方を変えると、生き方が変わり、仕事も、恋愛も、人間関係もうまくいく。会話力をつけることでチャンスをつかむ、55の方法を紹介する。
定価:本体1,200円+税/学研プラス
バックナンバー
- 赤ちゃんは、自分の主張をする。 子どもは、自分の説明をする。 大人は、相手の利益を話す。
- 会話は、毒にも薬にもなる。
- 会話は、しりとりだ。
- 質問会話より、想像会話をする。
- 「大ほめ」より、 「チョイほめ」が喜ばれる。
- 挨拶は、 すれ違いざまでもする。
- 自分からするのが、挨拶だ。 先にされて返すのは、挨拶ではなく、返事だ。
- 「今日も、きれいだね」より、 「今日は、きれいだね」と言う人がモテる。