大賞受賞作は、書籍化決定! 第34回小川未明文学賞の贈呈式開催。

「第34回小川未明文学賞贈呈式」

公開日 2026.05.27
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800編を超える応募作品の中から、樹あゆりさんの「うどんの神さま」(長編作品)が大賞を、隅垣健さんの「おとぎ電車と宵待の橋」(長編作品)が優秀賞を受賞。

 小川未明文学賞は、上越市出身の児童文学作家、小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を世に送り出すことを目的として、1991年(平成3年)に創設されました。新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、株式会社 Gakkenが協賛しています。

 今回は全802編(短編作品453編、長編作品349編)が集まり、その中から、樹あゆりさんの「うどんの神さま」(長編作品)が大賞を、隅垣健さんの「おとぎ電車と宵待の橋」(長編作品)が優秀賞を受賞。大賞受賞者には、賞金100万円と記念品の『定本小川未明童話全集』(大空社)が、優秀賞受賞者には賞金20万円と『名作童話 小川未明30選』(春陽堂書店)がそれぞれ贈られました。

▲贈呈式の様子。写真左より、株式会社 Gakken・橋本取締役副社長、小川未明文学賞委員会・宮川健郎会長、大賞受賞者・樹あゆりさん、優秀賞受賞者・隅垣健さん、上越市・小菅淳一市長。

 第34回となる今回の贈呈式は、学研本社ビルの会場に受賞者や出席者らが集い、開催されました。式は、小川未明文学賞委員会の菊永副会長が司会進行を務め、上越市・小菅淳一市長と、小川未明文学賞委員会・宮川健郎会長、株式会社 Gakken・橋本取締役副社長からの祝辞、そして最終選考委員の講評を経て、受賞者お二人への賞状・記念品の贈呈が行われました。

 大賞に選ばれた「うどんの神さま」は、老舗のうどん屋に生まれた小学4年生の河野陽翔(こうのはると)と、その兄・悠真(ゆうま)が、10年前に家族を残して都会に出ていった父親と再会するところから始まる、ある家族の物語です。

 上越市・小菅市長は、大賞作品について、「元気いっぱいな主人公の語りと、個性豊かな登場人物が織りなすストーリーで、テンポも良く、読み手が瞬く間に物語の世界に引き込まれる」と語りました。

▲上越市・小菅市長

 また、最終選考委員を務める上越教育大学教授・小埜裕二氏は、大賞作品について、「うどんの匂いや味が、おばあさんの失われた記憶を取りもどすように、兄弟から失われた『お父さん』という言葉を取りもどすことがこのお話の文学的なテーマ」と評しました。

▲最終選考委員・小埜裕二氏

 大賞を受賞した樹あゆりさんは、「『うどんの神さま』は、主人公がまず最初に浮かび、物語はあとからついてきてくれた」と執筆時を振り返りつつ、「諦めず最後まで書き続けて本当に良かった。私の作品を選んでくださった皆様、温かく見守ってくれた家族に感謝したい」と、受賞の喜びと感謝を語りました。

▲大賞受賞者・樹あゆりさん

 また、優秀賞に選ばれた「おとぎ電車と宵待の橋」は、ダムの底に沈んだ村に興味を持った小学5年生の賢一が、姿を消してしまった弟を追って、ダム完成前の昭和の世界へタイムスリップし、当時存在した「おとぎ電車」が走る村を駆けめぐる物語です。

 最終選考委員の小川英晴氏は、優秀作品について「心温まる文体によって書かれている、出来のよい作品」と評し、「ノスタルジックなタイトルも作品の魅力を表している」と語りました。

▲最終選考委員・小川英晴氏

 優秀賞受賞者の隅垣さんは、京都府宇治市でかつて運行していた「おとぎ電車」が創作のきっかけであったと語り、「世界がグンと広がる体験をしてもらえる作品作りができるよう、これからも努力していきたい」と、今後の抱負を語りました。

▲優秀賞受賞者・隅垣健さん

 受賞者挨拶の後には、アトラクションとして、朗読者・唐ひづるさんによる『名もなき草』の朗読と、語り手・大澤桃代さんによる『月夜と眼鏡』の語りが披露されました。

▲左:小川未明作『月夜と眼鏡』を披露した大澤桃代さん。右:小川未明作『名もなき草』を披露した唐ひづるさん。

 大賞作品は2026年11月ごろ、株式会社 Gakkenより書籍として刊行される予定です。
 小川未明文学賞の募集開始や過去の受賞作に関する情報は、下記ホームページよりご覧ください。

上越市ホームページ(小川未明文学館)

小川未明文学賞ホームページ(株式会社 Gakken)

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