クレームのお客様が来ると、「怒っている人が来ました」と言います。
それは「怒っている人」ではなく、「困っているお客様」です。
たとえば、上司から頼まれて買いに行ったチーズバーガーにチーズが入っていなかったのでお店に戻りました。
この人は怒っているのではなく、困っていることを伝えただけなのに、「クレームのお客様」と言われて、店長が出て来るのです。
飛行機が遅れている時は、次の作戦を立てるために「何分に着くんですか」と聞きます。
ここで「怒っているお客様」と言うのです。
お客様は怒っているのではなく、困っているのです。
怒っていることの9割は、困っていることです。
困っていることは、一緒に解決すればいいのです。
「困っている」が、すべて「怒っている」に組み込まれると、「怒っている」の量が膨大になるのです。
中谷 彰宏 (なかたに あきひろ)
1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。
■中谷彰宏公式ホームページ
http://an-web.com/
作品紹介
怒らない人は、仕事でも、恋愛でも、人間関係でも、チャンスをつかむ。怒りをコントロールし、品格を高める61の方法を紹介。
定価:本体1300円+税/学研プラス
バックナンバー
- 許してもらおうとするより、 工夫して前に進む。
- 自分を許せない人は、 相手も許せない。
- 1分以上の怒りは、 ムダなエネルギーの消耗。
- イラッとしたところに、ヒットのチャンスがある。
- 変えられないことを変えようとすると、怒りになる。
- 怒りは損だということを、知る。
- 怒ることは、悪くない。怒り続けることが、よくないだけだ。
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