【虹の島のお手紙つき】JSの定番図書『お手紙つき』シリーズに続編!

『虹の島のお手紙つき アメジスト編②最高のパートナー』

更新日 2022.02.25
公開日 2022.02.24
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同じ登場人物を次の巻では別のイラストレーターが描きます! シリーズにたずさわるイラストレーター全員の感覚やアイディアを結集☆

『虹の島のお手紙つき アメジスト編②最高のパートナー』書影

 おとぎの世界の「虹の島」を舞台にした、JS対象の読み物『虹の島のお手紙つき』。
 イギリス発の大ヒットシリーズを、日本に向けて大々的にアレンジしています。
 はじめて手にしたとき、表紙にかけられたオビがホログラムのようにキラキラと輝くのに気づいて、ときめくことでしょう!

 物語は12歳の女の子が主人公。おとぎの世界の「虹の島」にある、魔法の学園がメインの舞台です。
 招待状が届いた選ばれし子だけが入学できるという学園。そこでペアとなったユニコーンとのきずなや、学園寮のルームメイトとの友情、厳しいけれど愛情にあふれた学園長、迫力満点の魔法、冒険、気になるミステリー…など、ドキドキワクワクがいっぱいです。

「クロスカントリーコース」紙面

▲学園の名前はユニコーン・アカデミー。広大な敷地には、ジャンプの訓練のできるクロスカントリーコースまで!

「何者かにあやつられた赤紫色の竜巻が学園を直撃 主人公とユニコーンが力を合わせて立ち向かう」紙面

▲何者かにあやつられた赤紫色の竜巻が、学園を直撃! 主人公とユニコーンが力を合わせて立ち向かう

1冊ごとに主人公とイラストレータ―が交代

 本シリーズでは、1冊ごとにストーリー中のできごとがいったん一件落着となり、次の巻では主人公が交代します。学園寮の4人部屋の女の子たちが、ひとりずつ順番に主人公となっていく構成です。

 従来、こういうタイプの読み物では、同じイラストレーターがシリーズ全巻のさし絵を担当する、というのが多くあるパターンでした。
 ところが、本シリーズではそのやりかたをくつがえし、主人公と同時にイラストレーターもかわる、という新発想にチャレンジ! ありそうでなかった試みをしています。

 1冊ごとにそれぞれの主人公の感性で受けとめる、世界の見えかたのちがい。それを各巻専任のイラストレーターが際立たせて描きました。
 同じ人物や風景でも表現が少しずつちがうため、単なる前巻のつづきではなく、新鮮な気持ちで「虹の島」の世界を楽しむことができるのです!

「第2巻の主人公は明るくにぎやかなキャンディ」紙面

▲第2巻の主人公は明るくにぎやかなキャンディ。キラキラした目や、勢いのある線を使って表現している

「第1巻の主人公はがんばりやさんだけど内気なリル」紙面

▲第1巻の主人公は、がんばりやさんだけど内気なリル。やさしく上品な水彩テイストのさし絵で表現している

「物語の途中に登場するフーディーファッションを解説したページ」紙面

▲物語の途中に登場する、フーディーファッションを解説したページ。上が第2巻、下が第1巻。タッチはちがうが、同一人物

 ストーリー内容に合わせ、1冊ごとに衣装もチェンジ。読み進めていくと、途中で服や着こなしをポイント解説するページが現れます。
 ファッションにも、各巻のイラストレーターのセンスとアイディアがいっぱいです!

フレッシュでのびのびとしたアイディアを結集!

 今回、シリーズの第1巻、第2巻のさし絵に起用されたのは、「物語のさし絵を手がけるのははじめて」というフレッシュなふたりです。
 第2巻は星茨まと(ほしいばら まと)氏、第1巻ははる灯(はるひ)氏。
 先入観にとらわれない、のびのびとした感性で「虹の島」の世界を魅力的に描いています。

 ふたりとも、最初に原作の粗訳を読んだときから「『運命のパートナー』となるユニコーンの存在にときめいた」とのこと。

 編集部ではこのシリーズを立ち上げるにあたり、各巻のイラストレーターたちにはまず、「原作の絵やタイトルは見ずに、粗訳文だけをもとに舞台や登場キャラたちのビジュアルについて想像をふくらませ、設定を提案してほしい」…というお題を出しました。

 イラストレーターたちは主要巻の粗訳文を熟読してラフスケッチを起こしはじめ、編集部が追加で作った全巻(←原作は全20巻のシリーズ!)の分析資料にも目を通し、文字情報から存分に想像をふくらませて、舞台設定や人物設定、ユニコーンの設定をしていきます。
 こうして、シリーズにたずさわるイラストレーター全員の解釈やアイディア、そして妄想(!)を結集させることで、設定に深みや変化が加わっていきました。

 数冊のなかからどの巻のさし絵を担当するかに関しては、イラストレーターたちの希望や理由をきいて決定しています。

主要箇所の舞台設定を担当したのは、星茨まと氏

 第2巻のさし絵を担当した星茨氏。シリーズ全体のベースとなる「虹の島」の各地や、学園の敷地や建物など、主要箇所の舞台設定も担当しています。

●星茨まと(ほしいばら まと)氏 プロフィール
 会社員を経て、フリーのイラストレーターとして活動中。やさしく、あたたかい雰囲気のイラストを中心に、書籍のカットや装画、そのほか幅広い分野で描いている。
 かわいいもの、猫、アンティークなどの古いもの、西洋風なものが好き。

 舞台設定をする際には、内装や家具の細部まで考えをめぐらせ、読者となるこどもたちがあこがれる要素をたくさんもりこんだ、夢いっぱいの島と学園が生まれました。
 もともと西洋風の建物や雰囲気が好きで、とても楽しく考えられたとのこと。

「虹色のドーム天井のあるゴージャスな校舎」紙面

▲虹色のドーム天井のある、ゴージャスな校舎。外壁は淡いピンク色のモザイク大理石。2階3階が学園寮となっている

 類書をながめて見ると…、モノクロページのさし絵は文の補足的な扱いで、絵の入るタイミングや配置などにもあまりこだわっていない例も多いようです。
 いっぽう、『虹の島のお手紙つき』シリーズでは、細部までながめたくなる絵、描かれていない色や空間の広がりにまで、想像をめぐらせたくなる力作がそろっています。
 文章とモノクロの絵の融合から、心のなかに想像の「魔法の学園」が生まれるのです。

「メルヘンチックな図書室」紙面

▲「読書の木(←魔法の木!)」にたくさんのランプがぶらさがっている、メルヘンチックな図書室

「背景に見えるのがユニコーンのくらすユニコーンハウス」紙面

▲背景に見えるのがユニコーンのくらすユニコーンハウス。 個室にはなんと天蓋つきという設定!

 原作がイギリスの文学ということをふまえ、星茨氏は、建物や家具などの設定について、イギリスの伝統的でややアカデミックなものを参考にしたそう。それらの落ち着いた重厚感のある雰囲気と、ユニコーンから連想するドリーミーな雰囲気とをうまく合わせるのに苦労したところもあったようですが、見事な調和で完成させています。

 ほかの巻では、星茨氏の設定をもとに、別のイラストレーターたちが描きおこしています。
 第1巻で入学式の行われた講堂ホールや、ホールに置かれた島の立体模型などは、星茨氏の設定をもとに、はる灯氏が描きました。

「入学式の行われた講堂ホールのステージ」紙面

▲入学式の行われた講堂ホールのステージ。運命のパートナーとなるユニコーンたちが舞台のそでから現れる

講堂ホールに鎮座する、「虹の島」を形どった魔法の立体模型 紙面

▲講堂ホールに鎮座する、「虹の島」を形どった魔法の立体模型。島の天気など様子が変わるとこの模型も変わる!

登場人物やユニコーンの設定を担当したのは、はる灯氏

 第1巻のさし絵を描いたはる灯氏は、シリーズを通じて登場するユニコーンたちや、主要人物のキャラクター設定も担当しました。

●はる灯(はるひ)氏 プロフィール
 会社員としてグラフィックデザインの仕事をしながら、作家・イラストレーターとしても活動中。主に透明水彩を使って、やさしさやあたたかみを感じられる作品を制作している。
 展示会やイベントへの参加、イラストグッズの制作などが最近の主な活動。

 はる灯氏によると、個性豊かなユニコーンたちをどんなふうに描こうか、という点が、くふうした点でもあり苦労した点でもあったとのこと。
 物語中では、個性的なユニコーンがたくさん登場し、人間と会話をし、魔法を使います。からだの大きさや模様、つのの形、しっぽやたてがみの毛並み・長さなど、原作の記述のほかエピソードから想像をふくらませ、それぞれの個性が表れたビジュアルに昇華させました。

「個性的なユニコーン」紙面

▲無邪気な子はカールした短いたてがみ、自信満々の子はさらさらの長いたてがみ。ミステリアスな雰囲気の子も…

 いっぽう、人物に関して、生徒たちは親しみやすいカジュアルな服装で少し大人びた雰囲気、先生がたはおとぎの世界らしいメルヘンチックな衣装を意識しています。

「第1巻の生徒たち」紙面

▲第1巻の生徒たちは入学式にちなみ、ジャケットなどトラッドカジュアル。大人びた頭身でオシャレ感を演出している

「先生がたはおとぎの世界らしいメルヘンチックな衣装」紙面

▲先生がたは、おとぎの世界らしいメルヘンチックな衣装。でも非常時にはすぐにユニコーンに乗れるように考えられている

さし絵デビューのふたりより

 担当巻のさし絵のほか、シリーズ全体にかかわる設定を担当した星茨氏とはる灯氏。
 編集部が数年前から取り組んできたシリーズの、立ち上げのかなめとして、活躍してくれました。

 満を持しての発売。ふたりからのメッセージをご紹介しましょう。

★星茨まと氏より★

「はじめて原作を読んだとき、個性的なパートナーユニコーンの存在がとてもすてきな作品だなと感じました。この登場人物にはこんなユニコーンがパートナーなのか~と組み合わせを楽しんだり、自分だったらこんなユニコーンだといいな、などと想像するのも楽しかったです。
 主人公たちもそれぞれ個性があって、それゆえの問題をパートナーといっしょに解決していく姿がみずみずしく、あたたかい気持ちにさせてくれました。

 第2巻では、主人公のキャンディをいかにかわいく、パートナーユニコーンのシルトロスをいかにかっこよく見せるかを考えて、衣装デザインや作画をしました。
 キャンディは明るく元気で素直なムードメーカー。シルトロスとの関係も直球な相思相愛で、とてもかわいいキャラクターだと思います。おおげさに話してしまうことが問題になりますが、悩んでちゃんと考えて成長していく姿を、ころころ変わる表情で魅力的に見えるよう、意識して描きました。

 こどものころに読んだ本を大人になっても思い出して、キャラクターたちの言葉や行動、世界観が、心の救いや豊かさにつながることがあります。本シリーズも読者となるみなさんにとって、そんな本のひとつになりますように」

★はる灯氏より★

「原作を読んだとき『自分だけのパートナーであるユニコーン』という存在に、とてもわくわくしました。また、1冊ごとにかわる、個性豊かな主人公の女の子たちも、原作の魅力のひとつだと思います。それぞれにすてきな部分を持っていて、悩んだりつまずいたりしながらも問題を乗りこえようとがんばる姿に、私も勇気をもらいました。

 第1巻の主人公のリルは、内気でなかなか自分に自信が持てないけれど、とてもがんばりやさんな女の子。私自身、はじめて物語のさし絵を描くなかで、悩むことや自分の力不足にくやしい思いをすることがたくさんありましたが、リルやネーネのがんばる姿にはげまされながら、私もいっしょにがんばるぞ! という思いで、なんとか完成までたどりつけたように思います。

 魔法や学園生活などのシーンはいっしょにわくわくしてもらえるように。迫力のあるシーンはいっしょにハラハラしてもらえるように。そんな気持ちで描きました。
 魔法ときずなとミステリーと、ときめきいっぱいの物語を、たくさん楽しんでいただけたら、うれしいです」

『虹の島のお手紙つき』は、このあと第3巻、第4巻…と、さらに新しいイラストレーターのさし絵が登場し、競演がくりひろげられていきます。
 キラキラしたおとぎの世界で起こる冒険とミステリーのできごと。それを、各巻の主人公の目線で生き生きと描いていく…、目が離せないシリーズです。

「キラキラしたおとぎの世界」

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商品の紹介

『虹の島のお手紙つき アメジスト編②最高のパートナー』書影

「お手紙」画像

■書名:『虹の島のお手紙つき アメジスト編②最高のパートナー』
■原作:ジュリー・サイクス 企画・構成:チーム151E☆
■イラスト:星茨まとほか
■発行:学研プラス
■発売日:2022年2月10日
■定価:1,232円(税込)

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■同時発売
『虹の島のお手紙つき アメジスト編①運命のユニコーン』

『虹の島のお手紙つき アメジスト編①運命のユニコーン』書影

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