所有ではなく、使用が幸せを生む

メンタリストDaiGo『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』セレクション

更新日 2020.07.20
公開日 2017.12.28
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 基本的に、モノは持っているだけでは楽しくありません。
 私は本が好きですが、本を読むという行為がなければ幸福は感じません。ギターが好きな人は演奏するときに幸福を感じ、料理が好きな人は新しい鍋を買ったら、それを使って料理を作って食べるときに幸せになれるわけです。
 買ったモノをただ飾っておくのが楽しい、という人もたしかにいます。クラシックカーのコレクターは、やたらに車を乗り回したりはしないでしょう。しかし、そういう人でさえ、「コレクションとして飾る」「人に見せて自慢する」「ひとりでしみじみと眺めて楽しむ」といった使い方をしているのです。
「モノは所有することでなく、使用することによって幸福を生む」が原則です。
 片づけには「大切なモノ、好きなモノが使いやすくなる」というメリットがあります。本が多すぎて、ダンボール箱に詰めて押入れにしまったり、貸し倉庫に預けていたりすると、読みたい本を読みたいときに読むことができません。どこかにあるはずだけれど、本が多すぎて見つからない場合も同様です。
 こういう場合、しまうよりも、使うことにフォーカスすることです。本棚に並べられる量まで蔵書の数を絞る。それによって、お気に入りの一冊をいつでも手に取れるようにすることが幸せを生むわけです。

取り出しやすさ優先で片づける

 こうした事実を踏まえると、「幸せになれるモノにアクセスしやすい環境」をつくることが片づけのポイントだとわかります。
 つまり、片づけでは「取り出しやすさ」を優先するべきです。

 まず、探さなくては取り出せないとか、どこにしまったかわからなくなるというのは論外。置き場所は使う場所のすぐそばに決める。使用頻度の高いモノほど身近に置くといったことにも気をつけましょう。
 実は、こうした考え方は、誰しもある程度は実践できています。スマホを物置にしまい込む人はいないでしょう。それどころか、家にいるときでも、いつも手近に置くようにしているはずです。
 使えば使うほど幸せが増すようなモノについては、これと同じ考え方で配置を決めていけばいいのです。
 何を捨てるかを考えるのではなく、もっと使いたいモノ、いつも使いたいモノをどう配置するか、という発想で片づけをしていくようにしましょう。すると、使わないモノ=捨ててもいいモノは自動的に見えてきます。

(※この連載は、毎週木曜日・全8回掲載予定です。次回は1月4日掲載予定です。)

 

メンタリストDaiGo (めんたりすと・だいご)

慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとして数百のTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換し、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動中。
趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、ニコニコ動画、ジム通い。ビジネスや話術、さらには恋愛や子育てまで、幅広いジャンルにおいて人間心理をテーマに執筆した著作は累計200万部を突破。『一瞬でYESを引き出す心理戦略。』(ダイヤモンド社)、『自分を操る超集中力』(かんき出版)、『ポジティブ・チェンジ』(日本文芸社)などヒット作多数。

■メンタリストDaiGo オフィシャルウェブサイト
http://daigo.me/

■ニコニコチャンネル/メンタリストDaiGo の「心理分析してみた!」
http://ch.nicovideo.jp/mentalist

 

作品紹介

人生を思い通りに操る 片づけの心理法則

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