恋川純弥(以下、純弥)
縁は深めれば深めるほど、より強固になっていき、それが良縁になることってありますか?
斎藤一人(以下、一人)
私はそうは思っていないんだよね。「良縁」っていうのは、「深めよう」という努力がいらないの。努力以上の力が動くのが「良縁」。
だから、やみくもに縁を広げようとしたり、昔の縁に執着したりするのではなく、一生懸命に目の前のことをして「良縁を待つ」だけでいいの。
あのね、今訪れている「縁」は、前世の自分が紡いできたもの。だから、そういう人に出会うと、会った瞬間にお互いが何かを感じとり、十年来の友達になる場合もあるし、急激に仲よくなることもある。実際に、私と純弥さんだってそうだよね。
純弥
本当に大切な人とは、魂でつながっているんですね。
逆に、苦手な人と結ばれた縁はどうすればいいのでしょうか。ぼくはなるべくそういう人とから距離を置こうとしていますが、ときにはそれが間違っているのかなとか、自分が悪いのかなって考えることがあるんです。
一人
縁があって結ばれた相手のなかには、「縁を切る」ことを学ぶための逆縁っていうのもあるってまえに教えたよね。
「逆縁」の人とは1回離れてまた仲よくなることもあるし、そのまま「逆縁」の勉強ができたから、お互いの学びとなって離れていく人もいるの。
純弥
逆縁や悪い縁を避けるためには、どのようにすればよいのでしょうか。
一人
まず人に会ったら、誠実に話を聞くとか、相手によって態度を変えないとか、いいところを見つけて褒めるとか、基本を大切にしなくちゃいけないよ。
それって人間関係のマナーみたいなものなの。その人との縁の有無ではなくて、まずは人間関係の基本であるマナーを守ろうよってこと。
マナーが悪いと、せっかくのいい縁ですら、悪い縁に変えてしまうからね。
ときには自分と考え方がまったく逆の人と出会うことだってあるけれど、そういう人は、いろんな体験をして自分に学ばせてくれる人なの。
その人が、自分の中にある固定観念を崩して、よりよい人生を送るために視野を広げてくれる場合もあるよ。
純弥
固定観念ですか……。こういう人はこうと、知らず知らずに決めつけてしまうことがありますが、それをなくすことは大事ですね。
一人
たとえば、大衆演劇はこうだとか、役者はこうだとか、音楽関係でバンドやっている人はこうだとか、いろいろな考えがあるけれど、ロックやっている人にも真面目な人はいるし、偉い学者でも放蕩三昧の人もいる。どんな分野にも、遊んでいる人もいれば真面目な人もいる。
だから人は、固定観念より、自分の経験を通して見ることが大切。
人って、「学び」が多いってことは、知らないことが多いってことなの。それを今世で勉強して、魂を向上させるんだよ。
純弥
魂を磨くことで、相手の年齢や肩書きに惑わされず、その人をちゃんと自分の目で見られるということですね。
一人
自分で判断するのも大事だけど、人の評判っていうのも大事だよ。
よく「技術じゃなくて心だ」って言うけれど、心がよくても技術がどうにもならないようじゃダメだろ?
「性格はいいけど行いは悪い」っていうのも、「行いはいいけど性格は悪い」っていうのもよくないよな。
だから、ある意味で肩書きを見ることも正しいの。両方見なきゃいけないんだよ。どっちか1つでいいってことはないの。
大体は肩書き通りなんだよ。でも、全部がそれに当てはまるかって言ったら、そうじゃない場合もあるよねってこと。
世の中って、いろんな人がいるから摩訶不思議なところもあるんだけどね、それがおもしろいところだよな。
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執着しても良縁は深まらない!
深めたい縁に出会ったら誠実に相手に接して良識的な人間関係を。
切りたい縁に出会ったら、無理せず離れるのが正解。
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(※この連載は、毎週月曜・全4回配信予定です。次回は6月4日配信予定です。)
恋川 純弥 (こいかわ じゅんや)
大衆演劇界屈指の“芸達者”。21歳という若さで「桐龍座恋川劇団」の座長を務める。2011年に劇団を弟・二代目恋川純に譲ってフリーに。以降、「生きるパワースポット」として大衆演劇のみならず、さまざまな舞台で活躍する。
■アメブロ【恋川純弥とシゲ丸日記】
https://ameblo.jp/abcdefg-1234-0306
斎藤 一人 (さいとう ひとり)
実業家。「銀座まるかん」(日本漢方研究所)創業者。1993年以来、12年連続で全国高額納税者番付(総合)10位以内にただ1人ランクインし、2003年には、累計納税額で日本一になり注目される。著書多数。『神様に喜ばれる人とお金のレッスン』(高津りえ共著)、『斎藤一人 大開運 人生を楽しむ仕組み』(千葉純一共著)、『斎藤一人 成功の花を咲かせなさい』『斎藤一人 神様にかわいがられる豊かで幸せな生き方』(宇野信行共著/以上学研)などがある。
●さいとうひとり公式ブログ
https://ameblo.jp/saitou-hitori-official/
作品紹介
全国累計納税額日本一の大実業家・斎藤一人が、大衆演劇界のプリンス恋川純弥に語った「縁」のつかみ方・切りかたの極意。
定価:本体1,300円+税/学研プラス