私が経営コンサルティング会社に勤務していた頃、
社内より社外での評価が跳ね上がり、確実に人生のステージが上がった瞬間がある。
そのきっかけになったのが「最後の泥沼までお付き合いします」というフレーズだ。
当時はまだ今ほどには浸透していなかったインターネットや、
セミナーのDMなどで、私の顔写真とプロフィール、
そしてこのフレーズをセットにして訴求し続けたのだ。
すると、これが日々命がけで挑戦し続けている経営者たちの心の琴線に触れたようで、
どんどん仕事が増えてフィー(料金)も跳ね上がった。
こちらから営業するのではなく、
相手から「よろしくお願いします」と頭を下げられるようになった。
「相手から関係を断ち切られるまでは、自分からは関係を断ち切らない」
私はこれをモットーにして仕事をしてきた。
どんなに深刻な状況になろうとも、どんなに地獄のどん底に落ちようとも、
絶対に自分からは逃げなかった。
暴力沙汰に巻き込まれたことも何度かあったし、朝まで監禁されたこともある。
弁護士が同席で夜明けまでシリアスな話をしたこともある。
本にはとても書けないような深刻な状況も山のように経験してきた。
それでも経営コンサルタント時代の私は懲りずに最後の最後まで付き合った。
その理由は至ってシンプルである。
私は経営コンサルタントとして成功したかったからではなく、
こうして本を書き続けたいために、命がけでネタ集めをしていたのだ。
私の父親が会社経営をしていたということもあり、
経営者が究極には何を求めているのかを熟知していた。
経営者というのは、目の前の人間が逃げる人間か、
逃げない人間か、だけを見ているのだ。
(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載予定です。次回は3月26日掲載予定です。)
千田 琢哉 (せんだ たくや)
文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。
■E-mail
info@senda-takuya.com
■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/
作品紹介
著者・千田琢哉が経営コンサルタント時代に経営者たちと正面から向き合い、本気で投げかけた、真剣勝負の言葉の数々を紹介する。
定価:本体1,300円+税/学研プラス
バックナンバー
- 本物の幸運の持ち主は、必ずどん底から這い上がります。
- 最終的な勝者は、最初は失敗するものですよ。
- 勝率の高さは問題ではなく、勝つべき時に勝てばいいのです。
- 部下が軽蔑するのは、間違えるリーダーではなく、決断しないリーダーです。
- 斜陽業界は、逆にチャンスですよ。
- ストップの合図は私がします。それまで存分に突き進んでください。
- 経営者の心を揺さぶる“本気の言葉”
関連コンテンツ
- 千田琢哉『たった2分で凹みから立ち直る本』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、やる気を上げる本。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、勇気を取り戻す本。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、夢を叶える本。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、決断できる。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、自信を手に入れる本。』セレクション
- 千田琢哉『今日が、人生最後の日だったら。』セレクション
- 千田琢哉『現状を破壊するには、「ぬるま湯」を飛び出さなければならない。』セレクション
- 千田琢哉『私たちの人生の目的は終わりなき成長である』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、自分を超える本。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、怒りを乗り越える本。』セレクション
- 千田琢哉『人生の勝負は、朝で決まる。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、自分を磨く。』セレクション
- 千田琢哉『たった2分で、自分を変える本。』セレクション
- 千田琢哉『集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?』セレクション
- 千田琢哉『大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!』セレクション
- 千田琢哉『20代で身につけるべき「本当の教養」を教えよう。』セレクション
- 千田琢哉『20代で知っておくべき「歴史の使い方」を教えよう。』セレクション
- 千田琢哉『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』セレクション
- 千田琢哉『20代で人生が開ける「最高の語彙力」を教えよう。』セレクション