仕事をする以上、競争は避けられない。
これは24時間365日、のほほんと生きている私でさえも同じだ。
私自身は競争に巻き込まれているつもりは微塵もないが、
取引先の出版社は、激しい競争にさらされている。
つまり、私は競争していないつもりでも、
少なくとも間接的に、出版社を通して競争に巻き込まれていることになるのだ。
私の書斎を訪れる出版社の社員たちは揃いも揃って売れる企画を本気で考えているし、
のほほんとしている私との温度差はとても激しい。
出版社の社員が切羽詰まった表情で戦っているのは、
資本主義社会に生きていることの証であり、それは当然のことだ。
ただ、いくら切羽詰まった表情をしていても戦いに勝てる保証はまるでない。
それどころか、きっと人生が不幸のままで終わってしまうだろう。
人生を変えたければ、厳しい顔で切羽詰まってしまう以前に、
まず、ありのままの現実を直視しなければならない。
あらゆる変革は、現実からしかスタートできないからだ。
のほほんとした私と、切羽詰まった出版社の社員とでは、まず年収と労働時間が違う。
きっと私のほうが桁違いに多く稼いでおり、反対に労働時間は桁違いに少ない。
なぜこんな不公平が起こるかと言えば、
ある分岐点を超えると年収と労働時間は反比例することを、彼らは知らないからだ。
人は桁違いの相手を見ると戦意喪失するから、もはや競争相手にはならない。
競争を上手にかわしたければ、すべてにおいて桁違いを目指すことだ。
昨対比10%UPを目指すより、昨対比1000%UPを目指すほうが人生は楽しい。
(※毎週月曜日、全8回掲載予定です。1月2日、1月9日は休載します。4回目の次回は1月16日掲載予定です。)
千田 琢哉 (せんだ たくや)
文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。
■E-mail
info@senda-takuya.com
■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/
作品紹介
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バックナンバー
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- 「面白くないから笑わない」は、 何の自慢にもならない。
- 地頭とは、学力のことである。
- コミュニケーションの基本は、 「対等ではない」と知ること。
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