『すごいトイレのはなし　1万以上の便器をみがきつづけて。』

『すごいトイレのはなし　1万以上の便器をみがきつづけて。』（Gakken）の著者・佐藤満春さんが2024年7月17日、杉並区立西田小学校4年生に、著書の内容を元に特別授業を行いました。
　講演会場である体育館に集まった子どもたちは、佐藤さんが登場すると歓声とともにハイタッチで歓迎しました。

　佐藤さんは、お笑いコンビ「どきどきキャンプ」や、番組の構成作家としてテレビ、ラジオを中心に活躍していますが、小学生の頃からトイレが大好きだったそうです。「毎日利用するトイレの大切さをみんなに知ってほしい。そしてネガティブになりがちなトイレを、ポジティブな場所だと思ってほしい」と、これまでもラジオや本、講演活動などを行ってきた「トイレ博士」でもあります。

　自己紹介のあと、大きな声で「僕はトイレが大好きなんです！」と佐藤さん。トイレが好きな理由は、「ひとりで落ち着ける場所だから」「いろんな種類や機能があるから」「日常で使う大切なものだから」だそう。好きな理由を具体的に話しながら、トイレがいかにすばらしくて、大事なものなのかを子どもたちに伝えていきます。

　佐藤さんは、勉強も運動も苦手で自信を持てなかった小学生の頃から「トイレは自分が自分でいられる場所で、唯一完全に一人になれ、気持ちを切り替える大切な場所」だと話します。また、トイレの種類・機能の話や、お尻を洗うトイレの開発の裏話、日本にあるユニークなトイレなど、クイズを交えながらトイレのおもしろさを解説。子どもたちも元気よくクイズに答えていました。
「では、トイレでジャーっと流したあとはどうなる？」という質問には、子どもから「下水！」「浄水場！」「水再生センター！」という声が次々とあがり、「予習してきたの？」と驚く佐藤さん。ちょうど４年生は下水の勉強をしていたそうで、授業で習ったことを復習し、より深く知る機会になったようです。

　また「世界にはトイレがなくて困っている人が、世界の人口の５％、約4億人もいる」という話に子どもたちはビックリ！　「じゃあ、トイレがない世界はどうなると思う？　SDGsって知ってる？」という問いに、「（子どもたちのなかに）SDGs博士がいるよ！」との声。その児童は、トイレ問題はSDGsでも取り上げられていることも知っていて、「みんな優秀だね！」と、佐藤さん。続けて「トイレがない地域に、日本の企業が簡単に作れるトイレを提供している」「トイレ先進国の日本でも、災害時のトイレ問題がある」という話も、子どもたちは興味深く聞いていました。

　講演後の子どもたちからは「トイレが好きなんていう人がいると思わなかった」「家にあるトイレしか知らなかったけど、いろんなトイレがあるのがわかった」「トイレを使えない人が4億人もいるのは、すごくびっくりした」「外国人が日本のトイレはすごいって言ってたと聞いて、なんですごいのかと思っていたけど、その理由がわかった」などの感想があり、教科書だけではわからないことを学べたようです。

　最後に、佐藤さんから西田小の子どもたちに著書をプレゼントしました。

講演を終えて　佐藤満春さんからメッセージ

　今回参加してくれた子どもたちは、僕の話に対してのリアクションが早いし、「水再生センター」など具体的なワードも出てくるので驚きました。これをきっかけに、大人になってもトイレをポジティブな場所と捉えてくれたらうれしいです。トイレの本は4冊目ですが今回は児童書ということで、子どもたちに伝えたいことを全部書きました。トイレの入門書として、大人の方にも読んでいただいて、みんなにトイレのことをもっと知ってほしいです。

佐藤満春（さとうみつはる）プロフィール
　1978年東京都生まれ。トイレ博士。名誉トイレ診断士。トイレクリーンマスター。掃除能力検定士。2001年お笑いコンビ「どきどきキャンプ」としてデビュー。お笑い芸人のほか、放送作家や構成作家としても活動。ニッポン放送「オードリーのオールナイトニッポン」、NHK Eテレ「ニャンちゅう！宇宙！放送チュー！」など、さまざまなTV・ラジオ番組の構成に携わる。

商品の紹介

■書名：『すごいトイレのはなし　１万以上の便器をみがきつづけて。』

　毎日行くのにトイレにはなぞがいっぱい。穴のむこうはどうなっているのか。便器はどんなふうに進化してきたのか。オフィスビルや野球場でのトイレそうじの発見とは……。「名誉トイレ診断士」の資格を持ち、さまざまなトイレそうじの現場を経験してきたお笑い芸人のサトミツさんによる、深くて楽しいトイレの話。日常から世界の問題や、大切なメッセージがみえてくる。クイズや４コマつき！

■著：佐藤満春　　絵：伊藤ハムスター、萩原まお
■発行：Gakken
■発売日：2024年7月25日
■定価：1,650円（税込）

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