発酵食の麹料理は健康的だけど子どもは苦手？

　いえいえ、ハンバーグから砂糖不使用スイーツまで子どもにも人気の、美味しくて簡単な麹料理レシピを教えます。

家族みんなに喜ばれて、簡単にできる、健康的な麹料理が満載

　「麹ごはん」とは、発酵食品の麹を使ったふだんのごはんとなる料理のこと（著者の造語）。発酵食品の中でも、麹は古くから日本で受け継がれ、日本人の健康を支えてきたとも言えるもの。健康によさそうだけど、味噌、納豆、漬物など大人向けと思っていませんか？　

　本書では、学童保育で提供しようと試行錯誤を重ねて開発された、子どもにも人気のメニューを豊富に紹介しています。ハンバーグやカレー、砂糖不使用スイーツまで家族みんなに喜ばれて健康的な麹料理が満載。さらに、おなかの調子がすぐれない、食欲不振、風邪を予防したい、集中力を上げたいなどケース別お助けレシピもご紹介。そして、どれも、手軽に作れるものばかりです！！

ワーキングマザーを応援する２人の出逢いから生まれた本

　人間の基礎の部分が育まれる学童期。その育ち盛りの子どものために、栄養のある美味しい料理を出してあげたい。これは、専業主婦も、毎日大忙しのワーキングマザーも変わらない思いです。ワーキングマザーの子どもの食についての関心は非常に高いと、民間学童保育を運営する株式会社市進ラボ（千葉県市川市）の関口恵子さんは言います。けれども、ゆっくり食事を作る時間がないのも大きな悩み。そんなワーキングマザーの悩みを解消したいと願う２人の女性の出逢いからこの本は生まれました。

学童保育で麹料理を提供!　けれども初めは、なかなか食べてもらえず…

　関口さんは、学童保育の補食として子どものパワーとなる健康的な食事を提供しようと、思いの通じる提供元を探していました。そして、地元の市川市で発酵食を使った食堂をオープンさせたばかりの矢路川結子さんと出逢ったのです。

　発酵食にはさまざまな酵素や栄養素が入っています。その酵素は、食べ物をより消化・吸収しやすい形に変えてくれ、栄養を取り入れやすくしてくれます。また、腸内環境を整える働きもあり、免疫細胞が活性化して免疫力アップも期待できます。

　「心身に共に健康になってもらうために、発酵食を使った料理を子どもたちに提供しよう！」。２人はさっそく学童保育で麹を使った料理の提供を始めました。けれども、最初は失敗の連続。「匂いが好きじゃない」「なんか食べたことがない味がする」と、料理を残す子どもがとても多かったのです。

試行錯誤しながら、子どもも人気の麹ごはんレシピの開発に成功!

　それでも、２人は試行錯誤を繰り返しながらメニュー開発に取り組みました。学童保育の職員向けに講習会を行い、日頃から子どもたちに発酵食の効果を伝えてもらうようにもしました。こうして２人の思いは少しずつ子どもたちの心身へ届き始め、１年たった今では、麹の匂いが強い料理でも「おいしい！」と言って食べてくれるようになったのです。

　子どもたちの声は保護者のワーキングマザーたちの耳にも入り始めました。「昨日の学童での食事が美味しかったと子どもから聞いたのでレシピを教えてほしい」、「子どもが家でも食べたいと言うようになった」などと、たくさんの声が聞かれるようになりました。そこで、人気のレシピを多くのご家庭に届けよう、とできたのが、この「麹ごはん」の本なのです。ぜひ、ご家庭でお役立てください！

矢路川結子プロフィール

発酵×スパイス食堂　Yajikko KITCHENオーナー
発酵食エキスパート１級　スパイスハーブコーディネーター　薬膳コーディネーター

　「こころ」と「からだ」が笑顔になる料理・空間を作って行きたいという思いから、食の専門学校レコールバンタンフードコーディネーターコースで学ぶ。卒業後、レシピ開発・撮影・ケータリング・イベント出演等様々な現場で経験を積み、その中で改めて発酵食を勉強していきたいと考え、発酵食大学院にて学ぶ。

　今までの経験を生かし、地元：千葉県市川市で発酵×スパイス食堂　Yajikko KITCHENをオープン。自家製発酵調味料を使った日替わりのメニューは大人気。店内での提供の他、イベント出演やセミナー、講演等でも発酵食の魅力や作り方の発信に力を入れている。不定期の発酵料理教室は予約同時に満席になることもあるほど。

　楽しく・美味しく・健康に「こころ」と「からだ」を笑顔にする「ココカラエガオプロジェクト」については、ホームページ・Facebook・インスタグラムにて発信中。

商品の紹介

◆書名：『すぐに始められる　おいしい元気☆麹ごはん』～発酵の力で「こころ」と「からだ」を笑顔に。愛情レシピ68～
◆著：矢路川結子　
◆発行：学研プラス
◆発売日：2018年6月8日
◆定価：1,200円＋税本書を購入する