「あっという間に 時間が過ぎ去ったこと」は 何だったのかを思い出す。
千田琢哉『集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?』セレクション
そもそも、集中力とは何かがわかっていない人が多い。
嫌いなことを我慢して、黙々とやり続けることが集中力ではない。
とりあえず、デスクの前で座り続けていることが集中力でもない。
集中力とは、
あっという間に時間が過ぎ去るということだ。
子どもの頃に、あなたが虫取りをするのが大好きだったとしよう。
きっと虫取りをしている間は時間を忘れて、
あっという間に日が暮れてしまったはずだ。
あるいは、小物作りがあなたの大好きなことだったとしよう。
きっと小物を作っている最中は、食事をするのも忘れてしまうくらいに、
あっという間に時間が過ぎ去ってしまったはずだ。
集中力とはそういうもので、努力とか忍耐とは対極にある。
あなたにとって「あっという間に時間が過ぎ去ったこと」は何だったか思い出し、
その状態を創り出すためにはどうしたらいいかを考えるのが、
正しい集中力の磨き方だ。
「それができないから苦労している」と膨れる人もいるだろう。
そんな人は、ぜひ次の“置き換え”を試してもらいたい。
今、目の前の仕事を自分の好きなことに置き換えることで、
集中力は抜群にアップするのだ。
専攻が原子力工学でMITの博士号まで取得し、
日本を代表する超大手電機メーカーのエンジニアとして活躍していた人物がいる。
その人は突如経営コンサルティング会社に転職したが、
経営の“ケ”の字も知らなかった。
そこで“置き換え”を実行したのだ。
これまで自分が専門としてきた原子力工学の発想を、
「儲かることは、中性子が臨界以上になっていて核分裂が持続することと同じ」
というように、そのまま経営用語に置き換えて考えていった。
その結果、驚くほどの集中力で経営用語を一気に習得してしまい、
瞬く間に世界屈指の経営コンサルタントの地位を築いた。
あなたはこれを、他人事のように感心している場合ではない。
あなたにも、あっという間に時間が過ぎてしまう“何か”が必ずあるはずだ。
その“何か”を思い出して、今、目の前の仕事に置き換えていけばいいのだ。
先ほどの経営コンサルタントとはもちろん大前研一氏のことだが、
私も随分参考にした。
千田 琢哉 (せんだ たくや)
文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。
■E-mail
info@senda-takuya.com
■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/
作品紹介
集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?
「成功する人」が持っている目標実現のスキル52
20代、30代のカリスマ千田琢哉が大手損保勤務、経営コンサルタント時代、ビジネスエリート3300人に学んだ「集中力」の磨き方。
定価:1,200円+税/学研プラス
バックナンバー
- 相手の欠点に目が行くのは、 知的怠惰である。
- 仲間外れにされたら、 「今いるグループから卒業しなさい」の合図。
- 自分で自分の作品を ボツにしない。
- 嫌いな人が近くにいると、 集中できない。
- ナルシストは、 長期的な成功の必要条件。
- 不器用は、才能だ。
- 他人と競争すると散漫になり、 自分と競争すると集中できる。
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