「あっという間に 時間が過ぎ去ったこと」は 何だったのかを思い出す。

千田琢哉『集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?』セレクション

更新日 2020.09.18
公開日 2016.07.25
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そもそも、集中力とは何かがわかっていない人が多い。
嫌いなことを我慢して、黙々とやり続けることが集中力ではない。
とりあえず、デスクの前で座り続けていることが集中力でもない。

集中力とは、
あっという間に時間が過ぎ去るということだ。

子どもの頃に、あなたが虫取りをするのが大好きだったとしよう。
きっと虫取りをしている間は時間を忘れて、
あっという間に日が暮れてしまったはずだ。
あるいは、小物作りがあなたの大好きなことだったとしよう。
きっと小物を作っている最中は、食事をするのも忘れてしまうくらいに、
あっという間に時間が過ぎ去ってしまったはずだ。
集中力とはそういうもので、努力とか忍耐とは対極にある。
あなたにとって「あっという間に時間が過ぎ去ったこと」は何だったか思い出し、
その状態を創り出すためにはどうしたらいいかを考えるのが、
正しい集中力の磨き方だ。
「それができないから苦労している」と膨れる人もいるだろう。
そんな人は、ぜひ次の“置き換え”を試してもらいたい。

今、目の前の仕事を自分の好きなことに置き換えることで、
集中力は抜群にアップするのだ。

専攻が原子力工学でMITの博士号まで取得し、

日本を代表する超大手電機メーカーのエンジニアとして活躍していた人物がいる。
その人は突如経営コンサルティング会社に転職したが、
経営の“ケ”の字も知らなかった。
そこで“置き換え”を実行したのだ。
これまで自分が専門としてきた原子力工学の発想を、
「儲かることは、中性子が臨界以上になっていて核分裂が持続することと同じ」
というように、そのまま経営用語に置き換えて考えていった。
その結果、驚くほどの集中力で経営用語を一気に習得してしまい、
瞬く間に世界屈指の経営コンサルタントの地位を築いた。
あなたはこれを、他人事のように感心している場合ではない。
あなたにも、あっという間に時間が過ぎてしまう“何か”が必ずあるはずだ。
その“何か”を思い出して、今、目の前の仕事に置き換えていけばいいのだ。
先ほどの経営コンサルタントとはもちろん大前研一氏のことだが、
私も随分参考にした。

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?
「成功する人」が持っている目標実現のスキル52

20代、30代のカリスマ千田琢哉が大手損保勤務、経営コンサルタント時代、ビジネスエリート3300人に学んだ「集中力」の磨き方。
定価:1,200円+税/学研プラス

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