「自分らしさがわからない」って わかったら、そこがスタートライン(宇野信行)
斎藤一人・宇野信行『斎藤一人 成功の花を咲かせなさい』セレクション
「一人さんと出会って、どんなところが大きく変わりましたか?」
たまに、人からそう聞かれます。
一人さんと会うまで、「自分らしさ」について考えたこともなかった私が、自分の好き嫌いを意識したり、天国言葉を使ったり、本を読むのが好きになったり、顔や靴にツヤを出したり、ピカピカのネックレスや腕時計を身につけたり。
そうした変化は、いくつもありました。でも、人格が根本からガラッと変わってしまったようなことって、じつはあるようでありません。
「十夢想家」に集まってワイワイ楽しくやっていた遊び仲間は、一人さんのもとでともに働く仕事仲間になりました。
けれども、基本スタンスは、ずっと「豆腐屋の信ちゃん」のころのまま。
「一人さんと会う前の自分らしさと、いまの自分らしさに違いはありますか?」と聞かれても、よくわかりません。
「自分らしさ」って、言葉にするのがむずかしいですね。
だから、「自分らしさって、なに?」と考え込む人の気持ちはよくわかります。
若いときに、私も一人さんに聞いてみたんです。
「いま好きなもの、いま好きなことを楽しみながら追求する大切さはわかったのですが、ひと言で言い表せるような『自分らしさ』って、なんでしょうね」って。
「『自分らしく生きるってことが、なんだかわかんない』って、わかることが、その人なんだよ。『好きなことをしなさい』って言われても、自分はわからないんだって、そこで気がつくんだね。
すると、まず目的地に向かって歩き出すための地図が手に入るの。
どこにいるか気づけたんだから、『じゃあ、自分はどうやったら好きなものがわかるんだろう』『どう生きたいんだろう』って、歩き出すことができるよな」
私がうなずきながら、「やっぱり、好きなことをやるのがいちばんなんですね」と言うと、「そうだよ、思いついたことからやってみるんだよ」と一人さん。
「おなかいっぱいあんみつを食べたいとか、休日に有名なラーメン屋に並んでみたいとか、人にはわからないなにかが自分の中にあるはずなの。
自分探しのつもりでやってみることだね。それが手っ取り早いよ」
さらに一人さんは、「あとね、『ひと言で言い表せるような自分らしさ』なんて、自分ではわからないものなんだよ」と、続けました。
「『私はこう言いました。私はこんなふうにやっています。だから、私はこういう性格なんです』って、この世では通用しないの。
だって、信ちゃんの性格は周りが決めるんだからさ。
自分の性格を知るのは簡単だよ。駅に行って10人ぐらいの人に、『私は、どういう男だと思いますか? ひと言で言ってみてください』って、聞いてごらん。そこで出てきた言葉のどれもが信ちゃんだよ」
「いやらしそう」「楽しそう」「ひ弱そう」とか、それがどんな言葉だとしても、自分は人からそう見られているということですよね。
つまり、人に聞けば「世の中での自分らしい立ち位置」がわかるということです。
自己評価をすると、どうしても「こうだといいな」と思ってしまいます。あるいは、自己肯定感の低い人の場合は、自分の「ダメなところ」ばかり強調してしまいます。
人には、さまざまな魅力があります。お互いのどんなところに共鳴するのか、「自分の花」の状態によって、あなたが選ぶ人と、あなたを選ぶ人が決まります。
あなたの好きなものに対する情熱や、きれいな心持ちに素敵な人が共鳴してくれるように、天国言葉や明るいものの見方を習慣にしていってください。
(宇野信行)
(※この連載は、毎週火曜日・全8回掲載予定です。次回は、12月12日掲載予定です。)
斎藤 一人 (さいとう ひとり)
実業家。「銀座まるかん」(日本漢方研究所)創業者。1993年以来、12年連続で全国高額納税者番付(総合)10位以内にただ1人ランクインし、2003年には、累計納税額で日本一になる。
土地売却や株式公開などによる高額納税者が多い中、納税額がすべて事業所得によるものという異色の存在として注目される。著書多数。近著に『神様に喜ばれる人とお金のレッスン』(高津りえ共著)、『斎藤一人 大開運 人生を楽しむ仕組み』(千葉純一共著/以上学研)、『斎藤一人 品をあげる人がやっていること』(高津りえ共著)、『お金の真理』(以上サンマーク出版)、『絶対、よくなる!』(PHP研究所)などがある。
■さいとうひとり公式ブログ
http://saitou-hitori.jugem.jp/
宇野 信行 (うの のぶゆき)
1961年、東京都江戸川区平井生まれ。家業の豆腐店で仕事をしていたおりに、伝説の喫茶店「十夢想家(トムソーヤ)」で斎藤一人氏と出会い、弟子入りする。斎藤一人氏から精神的・実践的な成功法則を学び、滋賀県で実業家として成功を収める。銀座まるかん宇野隊代表。著書に、『斎藤一人 黄金の鎖』(KKロングセラーズ)、『斎藤一人 大切な教え』(PHP研究所)がある。
■のぶちゃんの絵日記
https://ameblo.jp/nobuyuki4499/
作品紹介
“豆腐屋の信ちゃん”が一人さんと出会い、成功法則を学んだことで、「自分の花」を咲かせ、大成功した秘密を明らかにする。
定価:本体1,400円+税/学研プラス
バックナンバー
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