2020年9月6日、2020年度児童ペン賞が発表され、『万人の父になる 佐竹音次郎物語』(文/横山充男)が大賞作品に選ばれました。
今回、受賞した作品は、日本で初めて「保育園」という名の施設をつくった“保育の父”、佐竹音次郎のノンフィクションです。伝記の対象として新しい掘り起しに評価をいただき、受賞の運びとなりました。
佐竹音次郎が存命中、救い育てたこどもたちの数は、5000人以上と言われています。書籍では、音次郎が試行錯誤する人生や、夢に向かって歩みつづける姿が描かれています。また、音次郎を精神的にあるいは金銭的に支えたのは、家族や、板垣退助をはじめとする名士たちであり、明治維新、そして戦争へと向かっていく当時の日本を、ある視点で読みとくこともできる1冊となっています。
☆佐竹音次郎…1864年(元治元年)生まれ。高知県出身。医師となり、神奈川県に医院を開設。やがて、同院内にこどもたちを養育する保育院を開設。
児童ペンクラブ賞につきまして
日本児童ペンクラブが主催、優れた児童文学作品を発掘、顕彰し、後世に残す助けとすることを目的としています。出版後の流通状況や評判なども考慮し、2、3年以内に発行された童話、少年文学、少年詩集、絵本などの単行本が対象となります。「児童ペン賞・大賞」「児童ペン賞・童話賞」「児童ペン賞・詩集賞」「児童ペン賞・絵本賞」、あるいは児童文学の優れた出版物を企画・出版したグループや出版社なども対象とし、「児童ペン賞・企画賞」なども含まれています。2020年度で第6回目となります。
日本児童ペンクラブにつきまして
1971年に大宅壮一氏、川端康成氏を顧問とする有志によって結成され、現在は教育者や詩人、作家のほか、こどもや児童文化に関心のある人々が参加。こども雑誌の発行と小学校等への無料配布を軸に、会員作品集の発行や全国規模の作文コンクールなどを主催、共催しています。
商品の紹介
■書名:『万人の父になる 佐竹音次郎物語』
■文/横山充男 絵/槇えびし 解説/浅井春夫
■発行:学研プラス
■発売日:2019年08月29日
■定価:1,500円+税
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