漢字が苦手な小学生のための勉強方法

小学生の学び

公開日 2018.04.17
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「覚える漢字が多い」、「似た形の漢字が多くて混同する」など様々な理由で、漢字に対して苦手意識を持ってしまう子どもが多くいます。学習指導要領の改訂により、2020年4月から小学校6年間で習う漢字は1006字から1026字に増えることになりました。学年が上がるたびに、覚える漢字も増えていき、苦手なお子さまはますます漢字から遠ざかってしまうかもしれません。そこで今回は漢字を楽しく学ぶためのポイントをまとめました。

漢字を楽しく覚えよう

 遊びやゲームなら保護者に言われなくても自分からすすんでやる、というお子さまは多いと思います。勉強にも遊びの要素を取り入れることで、苦手意識を弱め、スムーズに取り組むことができます。子どもが興味のあるものと漢字を組み合わせた学習も効果的です。

 学研の図鑑LIVE「図鑑漢字ドリル小1-6年生」では「危険生物」と「鉄道」の2種類があり、生き物や鉄道好きの小学生なら図鑑で好きなものの知識を吸収しながら、楽しんで漢字を学習できます。1冊に小学校で習う漢字がすべて入っているので、最後まで取り組めば自然に小学校6年間で学ぶ漢字が身に付きます。

 好きなものと一緒なら、「覚えなくてはならないもの」であったはずの漢字の学習に楽しく取り組めることでしょう。

「成り立ち」を学ぶこともおすすめ

 暗記ばかりさせようとしても、なかなか漢字は身に付きません。しっかりと漢字を身に付けるためにおすすめの方法の一つが、漢字が持つ「成り立ち」を知ることです。

 文化勲章受章の漢字学の第一人者・白川静氏は、漢字学習への入り口や知識を広げるきっかけとして、漢字の成り立ちを覚えることを推奨しています。このアプローチはより深く漢字を学びたい大人や学生に向けられたものですが、漢字を初めて覚える小学生にも当てはまります。漢字の成り立ちについてイラストがあれば印象に残りやすいですし、いきなり書き順や読み方を覚えるよりも、楽しく学ぶことができます。

おすすめ書籍「知ってびっくり! 漢字はじまり物語」

 漢字の成り立ちを学ぶのにおすすめの本が「知ってびっくり!漢字はじまり物語」です。

「知ってびっくり!漢字はじまり物語」では、小学校で学習する漢字の成り立ちをわかりやすく解説しています。

 漢字の解説のとなりには、その文字に対応する親しみやすいイラストがついています。イラストと漢字を組み合わせて認知することで、漢字や解説の内容を記憶しやすくなります。

 一つ一つの解説の分量も多すぎず、すべての漢字にフリガナが振ってあるので、読書が苦手なお子さまでも無理なく読むことができます。ドリルなどと違い、保護者と一緒に読む、という楽しみ方もできます。親子でコミュニケーションをとりながら漢字に親しむことで、勉強しているということを意識しすぎずに楽しんで学べます。

「知ってびっくり!漢字はじまり物語」は学研の600冊以上の電子書籍が読めるオンラインサービス「学研図書ライブラリー」でも読むことができます。

「気づいたら覚えていた」というのが理想

 楽しみながら、という以外に普段の生活を通して漢字を学ぶことも効果的です。生き物や自然現象、食べ物など、身近にあるものを実際に目にしながら言葉の意味を考えることで、それぞれの漢字に対する理解が深まり、イメージもしやすくなります。お寿司が好きなお子さまが、いつの間にか難解な魚の漢字を覚えていた、ということもあるくらいです。

「明後日」などの言葉は、音だけで聞くよりも文字で考えたほうが理解しやすいものです。「明日の次の日はなんて言うんだっけ?」そんなお子さまからの質問に、漢字を見せながら説明をしてあげれば、言葉の意味だけではなく、それぞれの漢字の意味もよく理解ができます。漢字についての知識を深められる一方で、国語について広く考えるための入り口にもなるのです。

 何事もいやいや取り組んでいては、なかなか成果が上がらないものです。漢字の学習も同様で、楽しみながら、普段の生活の中で「自然に覚えていた」というのが理想です。今回紹介した学習方法を、ぜひ親子で一緒にチャレンジしてみてください。お子さまとのコミュニケーションで親子の絆も深められるのでおすすめです。

 

ライター:かまきり
図書館司書として常に本に触れつつ、読書の魅力を説く司書ライター。現在は高校の図書室で司書として勤務。子どもと本のかかわり方に関して長年の豊富な知識と経験を持つベテランライター。

※このコラムは、「ガッケン!ハッケン!学研ゼミ 保護者のよみもの ハッケン!みっけ!」に掲載されていたものです。

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