勝率の高さは問題ではなく、勝つべき時に勝てばいいのです。

千田琢哉『成功者を奮い立たせた本気の言葉』セレクション

更新日 2020.07.27
公開日 2018.04.16
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勝つことは確かに大切だが、一度も負けない人生などはあり得ない。
誰でも必ずどこかで一度は負けるし、私自身でいえば、負け戦のほうが圧倒的に多い。
実際にこれまで、長期的繁栄を続ける多くの成功者を目の当たりにしてきたが、
彼らは連戦連勝ではなく、勝つべき時に勝っていた、ということに気づかされた。
これは、とても大切なことである。
あなたも将来、長期的な成功者を目指しているのであれば、
ぜひこの事実を心に刻んで行動に移し、そして習慣化してもらいたい。
ビジネスとギャンブルの決定的な違いは、
ギャンブルは、やればやるほどに負けが込んでいくものだが、
ビジネスは9連敗しても、1勝すれば逆転できる可能性があるということだ。
いや、ビジネスの場合なら、資金に余裕さえあれば、
99連敗しても1勝で取り返すことも可能だ。
ところがギャンブルは、負けた分をギャンブルで取り返そうとすると、
雪ダルマ式に負けが増え続けてしまう。
そう考えると、ビジネスとギャンブルはまるで性質が異なり、
資金さえあれば、あとは正しい戦略で実行するうち、いつか勝てる可能性がある。
正しい戦略とは「勝てそうな分野で、徹底的に勝つこと」である。
勝てそうな分野とは、自社が他社の半分の努力で倍以上の結果を出した事業である。
個人でいえば、自分が他人の半分の努力で、
倍以上の結果を出した分野は何だったのかを思い出すことである。
その「長所」をとことん磨き抜いて、とことん勝負に挑み続けることだ。
もちろん、いくら自分で長所と思っていても、それを上回る強者には到底勝てない。
その際は潔く負けを認めて撤退し、
コースをずらしたり土俵を変えたりして勝負しよう。
競合が「真似できない」「真似しにくい」「真似したがらない」の
いずれかの分野で戦い、
「ここが自分の土俵だ!」と直感した勝負では、決して負けないことだ。

(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載予定です。次回は4月23日掲載予定です。)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

成功者を奮い立たせた本気の言葉

著者・千田琢哉が経営コンサルタント時代に経営者たちと正面から向き合い、本気で投げかけた、真剣勝負の言葉の数々を紹介する。
定価:本体1,300円+税/学研プラス

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