独立して成功したいなら、実質労働時間は 10分の1を目指す。

千田琢哉『「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。』セレクション

UPDATE 2020.07.31
公開日 2017.10.30

もし、あなたが本気で、将来独立して成功したいと考えているのであれば、
実質労働時間を桁違いに減らすことだ。
桁違いに労働時間を減らしても文句を言われない、
圧倒的な実力をつけることだ。
桁違いというのは、つまり、10分の1ということだ。
他人が10時間で終わらせる仕事を、1時間で終わらせられれば合格だ。
もちろん、周囲に手伝ってもらうのも実力のうちだし、
あなたのスキルをアップさせて、出世することも必要だろう。

究極は、あなたでなければできないこと以外は、
あなたはやらないことだ。

もしも会社員という立場でこの状態を創り出せれば、

独立してもやっていけるだろう。
私が独立する前、実質労働時間は1日約30分程度だった。
これは大袈裟でも冗談でもなく、
私にしかできない仕事以外は一切やらない、と決めた途端、
ほとんど自分でやることがなくなってしまったのだ。
毎日2回メンバーから届くメールをチェックし、
それらに対する意思決定を下すだけだった。
現在の私は、会社の創業者でも、将来上場企業を目指しているわけでもないが、
基本的にはそれらと同じ仕事の仕方をしている。
なぜなら、現在の私は数十社の取引先から連日のようにメールが届き、
それをやるか否か、数多くの意思決定を下しているからだ。
取引先から見れば、もちろん私などは一下請け業者に過ぎないが、
反対に私から見れば、取引先は親会社というより、むしろ子会社に近い存在だ。
各取引先から次々にお題を出されて、
それらに対するコンテンツを吹き込むのが私の役割だからである。
まるで私というコンテンツ発信者の周囲に、
様々な衛星が飛び交っている状態だ。
そう考えると、私は本の印税を10%もらっているというよりも、
残りの90%を給料として取引先に払いながら、彼らを養っているともいえる。
少なくともお互いにそうした自立心を持つことで、
ビジネスでいい関係を築くことができるのだ。

最後に、実質労働時間を10分の1にするのは、あなたが楽をするためではない。

本当に、あなたしかできないことに専念し、
自分の武器を浮き彫りにするため、
時間と精神を10分の1まで圧縮する

ということだ。

(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載予定です。次回は11月6日掲載予定です。)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

「仕事が速い」から早く帰れるのではない。「早く帰る」から仕事が速くなるのだ。

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