私は決断の際に、何も考えずに100%を好き嫌いで決めるということは、
すでに述べた通りだ。
決して早合点してもらいたくないが、
決断の前段階である「判断」については、暇さえあれば吟味している。
判断とはマークシートの正誤問題のようなもので、
論理的に考えて誤っている選択肢を捨てる作業だ。
人やパソコンを通して日々膨大な情報が集まってくるが、
私はそれらをすべて論理的に考えて取捨選択している。
これはコンサル時代に散々叩き込まれたから、
もはや呼吸の如く気がついたら判断しているという感じだ。
だから毎晩寝る前には、判断の宿題はすべて処理済みで、
朝起きると決断することしか残っていないのだ。
そして、それらの決断は判断のトーナメントを勝ち残ってきた
正しいことばかりだから、
結局どれを選んでも正しいということになる。つまり、
どれを選んでも正しいのだから、
どうせなら好きなことを選ぼう
という話になるわけだ。
「そんなことをして好きなことを選んで、
取り返しのつかない失敗をしたらどうするのですか?」
真面目な優等生たちからはそんな突っ込みが入りそうだ。
あなたもひょっとしたらそんな1人かもしれない。
ここでハッキリと断言しておくが、
好きなほうを選んで失敗してもあとがあるのだ。
もし好きなほうを選んで失敗しても、
「超ラッキー!! 好きなほうで失敗できて」と心から感謝できるうえに、
すぐさま別の選択肢に取りかかることができる。
これがもし嫌いなことで失敗するとどうなるだろうか。
「アチャー、これだったら好きなほうをやっておけばよかった」
としばらく放心状態で、周囲の仲間たちの士気も下がり、
別の選択肢に取りかかる気力も時間も残されていない。
「失敗したら、あとがない」の真意は、
決断で“嫌いなほうを選んで”失敗したら、あとがない
ということなのだ。
好きなほうを選んで失敗した人には、いつだってあとが残されているのだ。
(※毎週月曜日、全8回掲載予定です。次回は、10月24日掲載予定です。)
千田 琢哉 (せんだ たくや)
文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。
■E-mail
info@senda-takuya.com
■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/
作品紹介
大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!
“直感”を信じて人生を好転させる52の方法
仕事、就活、恋愛、人間関係…20代のカリスマ・千田琢哉が説く、「好き嫌い」という直感を信じて人生を好転させるための極意。
定価:1,200円+税/学研プラス
バックナンバー
- 責任感を育てるためには、 好き嫌いで生きること。
- 好き嫌いで仕事をしていると、 本物の仕事仲間ができる。
- 嫌いなことで成功すると、 寿命を縮める。
- しんどさをしんどいと感じないのが、 好きなことだ。
- 好き嫌いの決断を支えてくれるのは、 あなたの教養だ。
- 好き嫌いで決める人間は、 信頼できる。
- 決断する前に、 もう決まっている。
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