決断する前に、 もう決まっている。

千田琢哉『大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!』セレクション

更新日 2020.07.30
公開日 2016.10.03
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直接仕事で関わった人たちほぼ全員から、
以前にこんな質問をよくされた。

「千田さんのスピード決断の秘訣を教えてください」

ところが最近、
私が目の前で決断する姿を見た彼らの質問はより進化して、
次のように問われるようになった。

「千田さん、ちゃんと考えてくれていますか?」

正直に告白すると、
私は決断をする際に何も考えていない。

たとえば、出版社から執筆依頼のメールが届いたとしよう。
私はメールを開封してから、どんなに遅くても1分以内に返信する。

なぜなら企画の内容を
いちいち吟味しないからだ。

メールを開封してから私が最初にやることは、
件名に「企画、OKです!/千田琢哉」と入力することだ。

次の瞬間、企画の内容には一切目を通さずに
〝締め切り〟だけをチェックする。

そして締め切りをコピペして、
そこにひと言「OKです。」とだけ打ち込んで、
返信メールは終了だ。

誤解してもらいたくないが、
すべての取引先をそのようにしているわけではない。

厳密には、過半数の仕事のオファーは断っている。
ただし、断る際にも同様のスピードで返信している。

仕事を受ける際にも、断る際にも、
内容の吟味以前に、もう返事は決まっているのだ。

好きな相手から届いたメールは、
内容を吟味する前から、
すでに引き受けると決めている。

初めてメールをくれた相手なら、
水の如くサッパリして感じのいい文面は、即OKだ。

嫌いな相手から届いたメールは、

内容を吟味する前から、すでに断ると決めている。

初めてメールをくれた相手なら、
甘酒の如くネトネトと感じの悪い文面は、即NOだ。

偉い人の中には「嫌いな相手からこそ学ぶことは多い」
と説く先生もいるが、それよりも、

限られた人生の時間は
好きな相手から学ぶことに割きたいものだ。

「好きな人と好きなことばかりやっていると罰が当たるよ」
とアドバイスしてくれる人もいるが、
それは、嫌いな人と嫌いなことばかりやっているその人が、
私に嫉妬しているだけだ。

少なくとも、私の周囲の長期的な成功者たちは、
好きな人と好きなことばかりやっている。

私もその真似をするようになってから、
毎年、複利がついて幸運が舞い込み続けている。

(※毎週月曜日、全8回掲載予定です。次回は、10月24日掲載予定です。)

 

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

大切なことは、「好き嫌い」で決めろ!
“直感”を信じて人生を好転させる52の方法

仕事、就活、恋愛、人間関係…20代のカリスマ・千田琢哉が説く、「好き嫌い」という直感を信じて人生を好転させるための極意。
定価:1,200円+税/学研プラス

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