ナルシストは、 長期的な成功の必要条件。

千田琢哉『集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?』セレクション

更新日 2020.09.18
公開日 2016.07.19
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一般にナルシストとは、悪意のある言葉だ。
あなたもナルシストの人を見かけたら、「あの人、嫌な感じ」と思うだろう。
ところがナルシストというのは、長期的な成功者の必要条件なのだ。
あなたも成功者と打ち解けられる関係になれば、必ずその事実がわかる。
成金でない「長期的なお金持ち」相手の仕事に転職してお客様に気に入られるか、
お金を払ってでも、長期的な成功者の本音を教えてもらえる場に通うことだ。

長期的な成功者になるためには、
“自分大好き人間”であることが必要条件なのだ。

“自分大好き人間”でなければ、せっかく成功を掴んでも、成功は継続できない。
ごくたまに、強烈なコンプレックスをバネに成功した人がマスコミに登場する。
この人たちの共通点は、成功者でいられる期間が短いことだ。
せっかく、自分のコンプレックスを埋め合わせるため成功したのに、
コンプレックスは、成功したくらいではとても消えないのだ。
たとえば愛に飢えた女性が、それをバネに大富豪になったとしよう。
周囲に群がってくる男性は、かなりの確率でその女性のお金が目当てである。
いくら疑似モテ体験をしてみても、自分自身が本当に愛されているわけではない。
これは、女性なら本能でわかるものだ。
女性にとって、愛されることは人生のすべてなのに、こんなに虚しい人生はない。
あるいは学歴コンプレックスの男性が、それをバネに大富豪になったとしよう。
取り巻きの連中はお世辞を言ってくれるだろうが、
何かの拍子に学歴の話題になるたび、
その成功者には、コンプレックスがよみがえってくる。
だから、お金の力で世界中の大学から名誉博士号を買い漁るわけだが、
それだけ余計に、周囲から「学歴コンプレックスが強いな」と思われてしまう。
男性にとって「頭がいい」と評価されるのはモテる要素の1つなのに、
逆効果になってしまうとは何とも皮肉な話だ。
短期的な成功のためにはコンプレックスがとても有効だが、
長期的な成功のためにはコンプレックスは手かせ、足かせとなる。

コンプレックスを捨てるには、
好きなことを仕事にするか、仕事を好きになるしかない。

自分の好きなことで成功すると自分のことが好きになり、
結果として他人も愛せる。
そうなれば、あなたもめでたく立派なナルシストの一員である。

千田 琢哉 (せんだ たくや)

文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。

■E-mail
info@senda-takuya.com

■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/

作品紹介

集中力を磨くと、人生に何が起こるのか?
「成功する人」が持っている目標実現のスキル52

20代、30代のカリスマ千田琢哉が大手損保勤務、経営コンサルタント時代、ビジネスエリート3300人に学んだ「集中力」の磨き方。
定価:1,200円+税/学研プラス

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