挨拶に関して持論を展開する人は多い。
特に最近はマナー研修の先生が増えてきて、あちこちで持論を展開し始めた。
けれども実に不思議なことに、
マナー研修の先生には感じの悪い人が結構多い。
先生自身のマナーができていないのに、
その先生からマナーを教わりたいわけがない。
マナーのできていない先生が、
あちこちで間違ったマナーを撒き散らしているのだ。
そしてそのマナーの基本こそ挨拶なのだ。
私の挨拶に対するアドバイスはとてもシンプルだ。
複雑なことや余計なことを考えず、
「おはようございます」は100%自分から発信すると決めておくのだ。
もちろん、いつでもどこでも元気に大きな声で挨拶すればいいわけではない。
その場の空気によっては、
会釈で済ませなければならないことだってたくさんある。
だが、その場合も自分から率先して会釈することだ。
たったこれだけのことで、あなたは挨拶で文句を言われることはなくなる。
挨拶なんて本当にその程度のものだが、それができない人が多いのだ。
抜群に仕事ができるのに途中で失速していった元エリートたちは、
たいてい挨拶に問題があった人だ。
歌手の世界や芸能界でも、挨拶に問題があると、
もうそれだけで十分に干される理由になる。
特に朝の挨拶はマナーとしてだけでなく、
「おはようございます」と先に言うことで
その日の主導権を握ることができる。
たとえあなたの役職が下でも、
あなたから先に上司に挨拶すれば、上司も挨拶を返さざるを得ない。
つまりあなたが先に挨拶することによって、
あなたが上司を動かしたことになるのだ。
このように挨拶というのは、何気なく両者の間で力関係を発生させる。
あなたが上司の場合は部下に先に挨拶することによって、
より大きくあなたが主導権を握るきっかけを作ることができるわけだ。
もし挨拶を無視する人がいても、負けずに挨拶し続けていれば、
周囲は自然にあなたを応援する。
自分から先に挨拶しない理由などないのだ。
千田 琢哉 (せんだ たくや)
文筆家。 愛知県犬山市生まれ、岐阜県各務原市育ち。 東北大学教育学部教育学科卒。 日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。 コンサルティング会社では、多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。 のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって 得た事実とそこで培った知恵を活かし、 “タブーへの挑戦で、次代を創る”をミッションとして執筆活動を行っている。
■E-mail
info@senda-takuya.com
■ホームページ
http://www.senda-takuya.com/
作品紹介
人生の勝負は、朝で決まる。
「結果を出す人」が続けている52の朝の習慣
20代のカリスマ・千田琢哉が大手損保勤務、経営コンサルタント時代にビジネスエリート3300人から学び取った「朝の戦略」。
定価:本体1,200円+税/学研プラス
バックナンバー
- 夜惚れても朝冷めるが、 朝惚れたら夜は冷めない。
- 夜が元気な人より、 朝が元気な人のほうがカッコいい。
- 朝の出逢いは、 一生の付き合いになる。
- 徹夜は自己満足のため。 朝勉は自己実現のため。
- 出社時間は、人生の集大成だ。
- 寝室の換気で、 睡眠の深さは変わる。
- あなたの目覚めが悪いのは、 嫌いなことをやって生きているから。
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