第12回 マーティ・フリードマン(まーてぃ・ふりーどまん)

私の1冊 インタビュー マーティ・フリードマン

更新日 2020.07.16
公開日 2014.12.17
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新聞の4コマ漫画で漢字習得! シリアスな話題を笑いで表現

 僕の1冊は東京スポーツ新聞で発見した岩谷テンホーさんの4コマ漫画『みこすり半劇場』です。

みこすり半劇場
岩谷 テンホー・著
ぶんか社

 たまたま新聞を見ていたらこの漫画をみつけて、読んだらものすごくハマってしまいました。多くの外国人には理解できない内容かもしれないけれど、僕の笑いのセンスにピッタリだなって思ったんです。内容はちょっとアダルトなんですが、実にクレバーなネタばっかり入っています。僕がすごいと思うのは、シリアスな問題を”笑い”に置き換えるセンス。同性愛やオフィスラブ、肥満といったみんなが軽々しく話題にできないようなネタを笑いという表現方法で描いてしまうなんて、天才だと思います。馬鹿でプチ変態でちょっとエグい、紙一重のところを突いてくるところに新鮮さを感じました。アメリカ人の友達にも翻訳しながら説明したんですが「日本はすごいよ! アメリカでは誰もこんな話題を面白い話にできない!」と言って興奮していました。アメリカでは『みこすり半劇場』に入ってるようなテーマをジョークにするのはリスクが高すぎて、ほとんどの漫画家やコメディアンは避けて通りますから。それを堂々と描き続けた岩谷テンホーさんは本当にすごいです。

  実は、この漫画は僕の日本語学習にもすごく役立ちました。漫画の中に知らない漢字が出てきたら、どうしても話の内容を知りたいから必ず辞書で漢字の意味を調べていたんです。そうやっているうちに、漢字の読み書きは意外と流暢になりました。『みこすり半劇場』のおかげで僕の日本語力は成長したんです(笑)。今回僕も漫画『ジョジョの奇妙な冒険』をテーマにした英語学習の本を出したんですが、語学を勉強するのは教科書じゃなくても興味のあるものなら何を読んでもいいんですよ。そういうふうに、ある偉い博士にも言われました。とはいっても、この本を読むのは18歳以上の人にしないといけないけどね(笑)。

 

マーティ・フリードマン(まーてぃ・ふりーどまん)

アメリカ ワシントンD.C.出身。1990年にMEGADETH(メガデス)に加入し世界的に熱狂的なファンを持つギタリストに。MEGADETH脱退後の2004年、大の日本好きが高じて活動の拠点をアメリカから東京へと移す。以来、ギタリスト・作曲家・プロデューサーだけに留まらず、テレビ・ラジオ・CM・映画など様々な角度でマルチアーティストとして活躍中。

■マーティ・フリードマン公式ファンサイト

http://www.martyfan.com/

 

 

「ジョジョの奇妙な冒険」で英語を学ぶッ!
荒木飛呂彦・原作
北浦 尚彦・著
マーティ・フリードマン・監修
集英社

「人気の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』のセリフを使った面白い英語学習本ができました。僕が日常的に使っている英語にこだわったからスラングも入っているけど、100%ネイティブに伝わります。一番気に入っているフレーズは、僕がいつもよく使う“I`ll be the judge of that!(いいかどうかは僕が決めるんだよ!)”かな。日本の英語勉強は“文法”に集中しすぎ! 教科書の英語はありえないし、普通の生活でまったく使えない。文法は完璧でも面白い単語を知ってなければ、まずあなたの話を聞いてくれる相手はいません。文法が間違っているのは許されるけど、つまらない話って、許されないでしょ(笑)。語学を身につけるって教材に少しでも興味があれば何倍も早く身につくし、ジョジョのストーリーをすでに知ってるファンならさらに頭に入ってきやすいんじゃないかな。堅苦しい英語が苦手な人にオススメです!」

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