
▲『さかさま 改訂新版』
本をひっくり返すと「価値観」もひっくり返る? 上下どちらの方向からも読める、驚きの話題の絵本!
上下どちらからも読める画期的絵本
表紙のタイトルが上下に配置された、一見してふしぎな絵本。実は、中のページも文章と絵が上下に配置されていて、上下どちらからでも読めるようになっています。ひっくり返して読むと、ものの見方や自分の立場もひっくり返る……そんな驚きの絵本の紹介です。
絵本のストーリーは……
広くて大きな宇宙に、「火の星」と「水の星」が小さくよりそうように並んでいます。
「火の星」には、遊ぶこととはたらくことが好きで、「火のたね」を大事に育ててくらす人々が住んでいます。
「水の星」には、海で泳ぐことが好きで、たくさん本を読み、いろいろなものを作り出すことが得意な人々が住んでいます。
どちらの星の人々も、自分たちの「神さま」や習慣を大切にしてくらしていましたが、ある時から、「火の星」には「水の星」のにおいが、「水の星」には「火の星」のけむりがたくさん流れてくるようになり、そのせいでみんな元気がなくなってしまいます。
今までのくらしを取り戻すために、「火の星」の人々も「水の星」の人々もがんばりますが、がんばった分だけ相手の星にダメージを与えてしまい、ついに2つの星の間で戦いが始まってしまいます。

▲「火の星」側と「水の星」側、どちらから読んでもOK!

▲それぞれ平和に楽しく暮らしていた2つの星の住人たちだが……。

▲細部まで描き込まれた絵にも注目!
本をひっくり返せば、ものの見方もひっくり返る!
この絵本の特徴は何といっても、上下どちらからも読めるそのつくりにあります。
「他者の立場になって考える」「視点が変われば、ものの見方や考え方が変わる」ということを、上下に配置された「火の星」の住人が語るストーリーと、「水の星」の住人が語るストーリーの両方を読むことで、体験できるようになっています。
ストーリーも、「火の星」と「水の星」それぞれが大切にしてきたものを守ろうとするあまり、争いに発展してしまうという、深く考えさせられるような内容で、最後は読者への問いかけで終わっています。
いまだに世界では、思想や主義の違いで戦争が続いています。世界に目を向けるまでもなく、日本の社会でも、「自分の考え」の押し付け合いから、多くのいさかいが生まれています
終戦記念日もあり、平和に関する特集を目にする機会が多い夏、「戦争ってどうして起こるんだろう」「どうしたら争いをなくしていけるんだろう」という問いへのひとつのヒントになるかもしれません。
ご家庭で読むのはもちろん、保育園・幼稚園・小学校での読み聞かせや、小学校低学年の読書感想文にもおすすめの一冊です!

▲1人で読む、2人で読む……読み方もいろいろ。
ながめるだけで楽しめる一面も!
深いメッセージが込められた本ではありますが、遊び心も決して忘れてはいません。
登場する星の住人はすべて違う表情をしており、その数なんと4,000体以上! はたらいたり遊んだり、2つの星の暮らしの様子がいきいきと描かれています。緻密に描かれた絵の中には、実は隠された設定やストーリーもあります。それらを見るたびに、新しい発見があるでしょう。
また、カバーにも「ひみつ」が隠されていたり、絵探し遊びもできるようになっているので、何回読んでも飽きません。「楽しい絵本」としての面もぜひ見ていただきたいポイントです。

▲たくさん読んでみつけてみてね!
動画で内容をチェック!
絵本の内容を動画でも紹介! ぜひご覧ください。
商品の紹介
■書名:『さかさま 改訂新版』
■作・絵:TERUKO
■発行:Gakken
■発売日:2024年8月1日
■定価:1,650 円(税込)
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