直感は、誰にでも備わっている本能。自分の身を守りながら、人生をよりよい方向へと向かわせるものです。
では、自分を守るために働いている直感が、日々、訴えてくるものを、いかに私たちは、よりよい人生を作ることに役立てたらいいでしょうか。
人生に困難はつきものですが、すべてはよい方向に向かっている、そう思うことができれば、困難にともなう苦しみも、だいぶ軽減されることでしょう。
難しい局面にあるときほど、魂の存在を感じてほしいと思います。
たとえば、何かが噛み合っていない感じがして、心のざわつきが収まらない。そんなときは、魂が「今のままではダメかもしれないよ」と伝えてきているのかもしれない、と考えてみてください。
その心のざわつきを無理に押さえこもうとせず、忘れてしまいもせず、あくまでもニュートラルな意識で、今の状況を見つめてみること。
こういうと難しく感じるかもしれませんが、一つ深呼吸をして、自分の心のなか、そして周囲を見渡してみましょう。
すると、「あっ、本当はこうしたいんだ」「こうなったらいいんだ」というイメージが、ポンと浮かぶことがあると思います。
それは、魂が、その決断を下すように促しているということ。心のざわつきがつづいたら、何かを「決めてしまう」ことが、道を開く場合も多いのです。
魂が決断を促したということは、当然、そのあとの道も用意されています。
行動するのは自分であり、決断を下すのも、あくまでも自分です。でも、その行動を起こせば、魂が道を作ってくれるのです。
一度でも大きな決断をしたことのある人ならわかると思いますが、ひとたび決めてしまうと、視野がバンと広がり、想像力や思考力が一気に高まります。
まるで見えないスイッチがカチッと入ったかのように感じますが、それも魂が次々と道を作ってくれているサインなのです。
決断には、いつだって勇気が必要です。その決断と引き換えに何かを失う可能性を考えて、ちょっと不安にもなるでしょう。
でも、ずっとつづく心のざわつきは、「そろそろ前進しようよ」という魂のメッセージです。人生のシナリオに書かれている「いい流れ」に乗るチャンスなんだ、と思えたらいいですね。
自分で結果を出そうと焦らず、自分のすべきことだけを意識してください。あとは魂が導いてくれると信じて……。
人生のシナリオを書き換える
人はみな、それぞれ異なった体質を持って生まれてくるように、それぞれ人生のシナリオを書いて生まれてきています。
いってみれば、生き方のクセが「お腹」に刷り込まれている、という感じです。
ただ、「人生にはシナリオがある」と言うと、すべてが決定されているように思われがちですが、そうではありません。
家を買ったあとにも、家具を入れ替えたり、建て増しをしたり、古くなったところを修理したりと、いろいろと調整を加えますよね。
それと同様、まず人生の土台となるシナリオがあり、そこに生活環境や家庭環境、さらには自分自身の選択や決断など、後天的な影響が重なって、人生が形作られていくのです。
魂が書いた人生のシナリオは下書き、あるいは大まかな「あらすじ」のようなものであり、最終的に人生を決定付けるのは自分自身の思考や行動です。魂が書いた下書きを、少しずつ書き換えながら、完成させていくというイメージです。
一概には言えませんが、シナリオを書き換えるタイミングは、小さくは3年ごと、大きくは9年ごとに訪れます。
「ホップ、ステップ、ジャンプ!」というように、小さな変化が3年ごとに起こったすえに、大きな変化が訪れることが多いのです。
人生をドライブにたとえれば、「ホップ」の3年間は、車のエンジンを休ませる時期。ひとしきり走ったら少し休息が必要になりますね。スローダウンしたり、ドライブインに寄って車から降り、体を伸ばし、景色を眺めたりしたくなります。それと同じく、人生も少しスローダウンしましょう。
これは、来た道を振り返ったり、これからのことを考えたり、心身のメンテナンスをしたりしながら人生の設計図を見直す時期。9年というタイムスパンのなかでは、もっとも自分自身の心の声、体の声に耳を傾けてください。
そこで、自分はこのまま進んでいいのか、あるいは別の道を選ぶべきかと、心に忠実な決断が求められます。
恋愛だったら別れの危機、もしくは結婚。仕事だったら大きなピンチや、大きなチャンスなど、転職、転居と何かしら転機が訪れる場合が多いのです。
そこで決断を下したら、次に来る「ステップ」の3年間は、静かにアクセルを踏みこむように、景色を楽しみながらゆっくり進んでいきましょう。先の決断によって書き換えられたシナリオに沿って、慎重に進んで行くイメージです。
その3年間が過ぎたころ……、「ジャンプ!」のとき。大きなチャンスが訪れます。
恋愛なら、魂が引き寄せる出会い、結婚、新しい命の誕生かもしれませんし、仕事なら一段上の成功かもしれません。何にせよ、人生がいったん成就するようなことが起こります。この3年間は、もっとも魂が躍動し、直感が敏感になります。
さて、この9年めのビッグチャンスも、最初の3年間の心身のメンテナンス、人生設計の見直し、そして決断がなければ成し得ません。
仕事で昇進したり、栄転の話を持ちかけられたりなど、たいていのチャンスにはプレッシャーがつきものです。
自信がなくて、なかなか思い切れないかもしれませんが、魂が準備してくれたチャンスです。まずは挑戦してみるといいでしょう。
このように、人生のシナリオは、みずから書き換えていくもの。直感に従ってひとつ決断するごとに、魂がさらに新たな道を作っていってくれます。
上地 一美 (うえち かずみ)
沖縄県宮古島市出身。霊能者。フジテレビ系「金曜日のキセキ」にレギュラー出演をし、未来が見える「未来鑑定士」として評判となり、1万通を超える相談内容が寄せられる。現在は沖縄県宮古島で個人鑑定を行なっているが、常に3ヶ月先まで予約が取れない状況。著書に『未来への階段』(主婦と生活社)、『直感をみがいて幸せになる』『幸せを一気に引き寄せる 直感のみがき方・使い方』(学研プラス)がある。
*公式ホームページ*
http://jelly-beans.jp/
作品紹介
直感で人生をよりよい方向へ動かす
あなたを見守っている魂からのメッセージ
ふりかかる困難に負けない強い心をつくり、人生を豊かで充実したものにするための直感の使い方
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