成長しようとがんばることをやめたときから、思いもよらない成長が始まる。
これはいったい、どういうことなのでしょう。
ひとことで言えば、成長は、「しよう」と思ってするものではないからです。
放っておいても「してしまう」のが、成長というものです。
成長しようとなんてしないで、自分が楽しいと思えること、したいことをしているうちに、知らないうちに成長してしまう、のです。
それなのに、成長しよう、成長しよう、とがんばっていると、かえってその自然の勢い(本来の自分が持っているプログラム)を削いでしまいます。
だから、成長しようとするのをやめたとき――つまり「成長に対する執着」を手放したときに、思いもよらぬ成長が手に入るのです。でもそれは、「思いもよらぬ」ではなく、「本来の成長」なのです。
これはまさに僕自身に起こったことなのですが、そうなる前に、一つだけ、僕がしたことがあります。
それは、過去の自分と今の自分を全肯定すること。
中途半端ではいけません。
今までの自分、今現在の自分を、いいところも、ダメなところも100パーセント、いや、120パーセント、140パーセント……とにかく、全面的に、丸ごと受け入れるのです。
なぜ、これが大切なのか?
簡単な話です。
今まで、あなたの中にあった「成長」のイメージは、今の自分は何かが足りない、だから成長しないといけない、というものではありませんか?
これは、言うなれば「自己否定成長」です。
過去の自分も今の自分も否定することが、出発点になっているわけですね。
でも、残念ながら、こういう過去否定、現在否定では、成長はできません。いや、もちろんできるんですが、やがて苦しくなるのです。限界が来るのです。逆に終わりが見えず、苦しみが続くのです。
だから、自分の過去も現在も、すべてひっくるめて肯定することが大切なのです。
心屋仁之助 (こころや じんのすけ)
心理カウンセラー。個性を生かして性格を変え、自分らしく生きるための手助けをする「性格リフォームの匠」として、テレビ出演でも話題になる。
大手企業の管理職として働いていたが、自分や家族の問題がきっかけとなり、心理療法を学び始める。現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー、講演活動やカウンセリングスクールを運営。
その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、たったの数分で心が楽になり、現実まで変わると評判。現在は個人カウンセリングは行っていないが、スクール卒業生により全国各地で心屋流心理学のセミナーやボランティアでのグループカウンセリングが広く展開されている。
■公式ホームページ「心屋」で検索
http://www.kokoro-ya.jp/
■公式ブログ「心が 風に、なる」
http://ameblo.jp/kokoro-ya/
作品紹介
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