『ねずくんとパパのおるすばん』のおすすめポイント
『ねずくんとパパのおるすばん』は、日本人で初めてボローニャ国際イラストレーション賞を受賞した絵本作家、刀根里衣(とねさとえ)さんが作絵をした絵本。とねさんが、細部まで緻密に描き込んだ美しい絵で綴る、くり返し読みたくなるハートフルな絵本です。
【1】共感できるストーリー
①「ママがいい!」ママっ子、あるある
ママがおでかけで、ねずくんは朝からパパとふたりっきりで初めてのお留守番です。ママそっくりにはできないパパは、ねずくんの好きな服や嫌いな遊びを知らなくて、最初は失敗ばかり…。ねずくんとパパの関係は、出だしはギクシャク、厳しい感じです。でも、小さなお子さんにはよくあること。「そうそう、我が家も同じ」と、読み聞かせをしながら、うなずくパパママも多いのではないでしょうか。
②パパのアイデアとは?
でも、パパなりのアイデアで、ねずくんのハートをキャッチしていきます。さて、そのアイデアとは…? 読み進めていくうちに、こうすればいいんだと気づいたり、うちもそうした等、読み手のおとなは共感できることでしょう。お子さまもきっと、パパといっしょって楽しいな、と気づくはずです。
最後はパパとねずくんのとてもいい表情を見ることができます。ぜひお手にとってご覧ください。
【2】紙の絵本ならではの、「ちょっとひと手間」が絵本好きにはたまらない
①光沢と盛り上がりのあるUV厚盛りニス加工
カバーの表紙と背のタイトル部分に注目! 文字部分に、少し盛り上がったエンボス調のUV厚盛りニス加工を施しています。全体は艶を抑えて高級感を出す加工・マットPPのしっとりした手触りの中、文字だけつるつるした手触り&ぽっこり盛り上がりの見た目と触感が楽しい、ひと手間かけたカバーです。表紙から「あれあれ、なにかな? 面白い手触りだね」と、なでなで、文字を触って、読み聞かせの導入にしてください。絵本にさして興味のないお子さまにも興味を持ってもらえるきっかけになりそうです。
②「透ける」からいろいろ遊べるトレーシングペーパーの帯!
帯の紙は厚めのトレーシングペーパー。表紙の美しい草原の絵が透けて見えます。またカバーをめくって見開きページを開けると、帯の折り返し部分の、表紙側にはパパが、裏表紙側には笑顔のねずくんが隠れています! 実はこの部分で遊べるのです。帯をはずして、ねずくんとパパの手の上にある菱形(◇)のマークを合わせると…ねずくんとパパがハイタッチ! すっかりふたりは仲よしですね。
また画像のように、色を塗って遊ぶこともできます。絵本の中に出てきた洋服の色に塗ってもいいですし、自由に色を塗ってもいいですね。
またトレーシングペーパーで裏が透けて見えるので、色紙を後ろからあてて色を透かすこともできます。工夫次第で、いろいろと遊べますね。
ぜひ、帯をはずして、色を塗ったり、ハイタッチしたり、「透ける」トレーシングペーパーを利用した遊びを、お子さまといっしょにいろいろとお楽しみください。
破れやすいトレーシングペーパーの帯ですが、実はその裏側にも…切れないひと工夫があります。
ぜひ、手にとって実際に確かめてみてください。
手にとりたくなる、触りたくなる工夫がそこかしこに仕込んである、『ねずくんとパパのおるすばん』なのです。
\内容を紹介する短い動画を公開中!/
動くねずくんとパパをお楽しみください。特に、パパの特技、ピザ回しは必見です!
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[著者紹介]とねさとえ(刀根里衣)
福井県生まれ。イタリアを拠点に活動する絵本作家。2012年から2年連続、ボローニャブックフェアで入選を果たす。2013年、日本人としては初めて国際イラストレーション賞を受賞。代表作は『ぴっぽのたび』『モカと幸せのコーヒー』『おもいで星がかがやくとき』(NHK出版)ほか。5歳の男の子と0歳の女の子がいる。
ほかの絵本では「刀根里衣」として漢字の著者名を用いているが、本書ではひらがな表記。
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商品の紹介
■書名:『ねずくんとパパのおるすばん』
■作・絵:とねさとえ
■発行:Gakken
■発売日:2024年4月11日
■定価:1,760円 (税込)
【電子版】