これまでの「腸」に関する常識は間違いだった!?

「お腹にいい」「腸に働く」と謳う健康食品は世に氾濫していますが、その活況が衰えを知らないということは、お腹の不調と戦う人たちの「腸活」がうまくいっていない証拠でしょう。

 そんな腸活に迷える皆さんに救いの手を差し伸べるのが、本書の著者である江田証医師です。江田先生は「これからは小腸がキーワードになっていく」という“小腸推し”。でも、なぜ「小腸」なのでしょうか。

 本書は胃腸全般について最新の基礎知識を提供しつつ、実は「小腸」で起きていた驚くべき事態について詳しく紹介していきます。

書影

小腸は消化器におけるブラックボックスだった!

 SIBOという言葉を聞いたことがありますか。胃や大腸とは違い、内視鏡が届かない小腸は外から見ることのできないブラックボックスとされてきました。ところが、近年カプセル内視鏡が開発され、お腹の不調を訴える人の小腸では「炎症があり、腸内細菌が繁殖してガスのたまった状態」であることがわかってきました。

 それによって引き起こされる疾患がSIBO(小腸内細菌増殖症)です。下痢も便秘も、SIBOによるものと考えられるようになってきたのです。このSIBOの原因を排除する方法として提案されているのが、本書でも徹底解説している「低FODMAP食事法」です。

腸内細菌と脳の関係についても解説したページ。小腸だけでなく、それを取り巻く胃腸全般についても、様々な情報を紹介しています。

腸内細菌と脳の関係についても解説したページ。小腸だけでなく、それを取り巻く胃腸全般についても、様々な情報を紹介しています。

「低FODMAP食事法」という劇的解決法

 FODMAPとは、オリゴ糖、単糖類、二糖類、ポリオールという4種類の糖質の頭文字から作られた言葉です。これらは腸内で消化されにくい発酵性の糖質という共通点があり、腸内細菌のエサとなってSIBOを引き起こすと考えられているのです。

 そうしたことから、SIBOの原因となるFODMAP糖質を多く含む食品を控えることで腸内環境が3週間で劇的に改善するという食事の方法、「低FODMAP食事法」が注目されています。従来腸によいと思われていた食品、たとえば、リンゴやヨーグルトなどはオリゴ糖を多く含んでおり、SIBOを引き起こさないためには控えたほうがいいわけです。

「低FODMAP食事法」は従来にない方法のために情報量は膨大で、複雑です。本書はそんな最先端の医学を図解やイラストでわかりやすく解説。これまで「腸活」に失敗してきた方たちにこそ、ぜひ読んでいただきたい1冊。従来の健康知識とはまったく違う角度から切り込む本書から、必ずや有意義な情報を手にできるはずです。

糖質の種類別に分離したFODMAP食品リスト。たとえば、健康食品の優等生である大豆が、オリゴ糖を多く含むことから「避ける」に分類されています。

糖質の種類別に分離したFODMAP食品リスト。たとえば、健康食品の優等生である大豆が、オリゴ糖を多く含むことから「避ける」に分類されています。

メニューとしてのFODMAP度も、コンビニ食を例に紹介しています。近いメニューに当てはめれば、1日の食事のおおまかな判断基準として使えます。

メニューとしてのFODMAP度も、コンビニ食を例に紹介しています。近いメニューに当てはめれば、1日の食事のおおまかな判断基準として使えます。

【著者紹介】

著者 江田 証(えだ あかし)

 1971年、栃木県生まれ。医学博士。江田クリニック院長。日本消化器病学会奨励賞受賞。自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。日本ヘリコバクター学会認定ピロリ感染症認定医。米国消化器病学会(AGA) インターナショナルメンバーを務める。日本小腸学会会員。日本抗加齢医学会専門医。
 消化器系癌に関連するCDX2 遺伝子がピロリ菌感染胃炎で発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として掲載。毎日、全国から来院する患者さんを胃内視鏡、大腸内視鏡で診察し、おなかの不調を改善することに生き甲斐を感じている消化器専門医。愛する故郷の人々をたくさん胃がんで失ったことから医師を志す。1人でも多くの胃腸で悩む日本人を救っていくことがミッション。テレビ、ラジオ出演多数
 著書に、『新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる』(池田書店)、日本初の小腸の健康本である『小腸を強くすれば病気にならない』(インプレス)、『なんだかよくわからない「お腹の不調」はこの食事で治せる! 世界が認めた低FODMAP(フォドマップ)食事法』(PHP 研究所)、『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』(さくら舎)、海外でも翻訳された『医者が患者に教えない病気の真実』『病気が長引く人、回復がはやい人』『専門医が教えるおなかの弱い人の胃腸トラブル』(以上、幻冬舎)、『一流の男だけが持っている「強い胃腸」の作り方』(大和書房)、『なぜ、胃が健康だと人生はうまくいくのか』(学研パブリッシング)、『なぜ、胃が健康な人は病気にならないのか』(PHP 文庫)、『長寿は感染する』(光文社)、『名医が教える強い胃腸をつくる本』『自分で治す過敏性腸症候群の本』(以上、宝島社)、共著に『老けない!太らない!病気にならない!こんなにすごい! ココナッツオイル』 (幻冬舎) などがある。

商品の紹介

書影
■書名:『腸のトリセツ』
■著:江田 証
■発行:学研プラス
■発売日:2020年2月6日
■定価:本体1,200円+税

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