「体幹」を使った歩き方とは?

金哲彦『正しく歩いて体をリセット 体幹ウォーキング』セレクション

更新日 2020.07.21
公開日 2017.10.23
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 前回まで、体幹の重要性についてお伝えしてきました。ここからは、どうしたら体幹を使って正しい歩き方ができるのか、具体的にご紹介していきます。

 見た目にも不自然な間違った歩き方や痛みが出るような歩き方は、まさに「体幹」が使えていない証拠です。つまり、体幹の骨格と筋肉をうまく使って歩くことが、痛みや歪みのない正しい歩き方ということになるのです。
 体幹を使った歩き方を、ここからは「体幹ウォーキング」と呼び、その基礎部分を紹介します。
 まずは、体幹ウォーキングの4つの基本です。

基本① 背骨のS字湾曲がしっかりつくられるように正しく立てること
 二足歩行の人間が本来持っている正しい骨格は、背骨がしっかりS字湾曲していることです。肩の力を抜き、胸を開くことで正しい骨格を形づくることができます。

基本② 腕を振るとき、背中の肩甲骨も同時に動いていること
 歩くときは誰でも腕を前後に動かし(振り)ますが、その際、背中にある羽根のような形をした骨「肩甲骨」をしっかり動かします。

基本③ 骨盤から脚が前に出ること
 歩くときは脚が交互に前に出ていきますが、その際、インナーマッスルである腸腰筋をしっかり使って骨盤から脚を前に出していきます。

基本④ 着地した足に体重と重心がしっかり乗ること
 脚が前に出た次は地面への着地になります。着地の際、ヘソの下にある重心(丹田)が後ろに残るのではなく、着地した足にしっかり重心と体重全体が乗るようにします。

 正しい体幹ウォーキングを実践するには、体幹部分にある3つのポイントも重要になってきます。それぞれの位置と役割を知っておきましょう。

ポイント① 肩甲骨
 肩甲骨は、上半身の背中部分にある羽のような形をした、すべての動物に共通してある骨です。主な役割は肩や腕を動かすことですが、たくさんの細い筋肉とつながっているので上半身の複雑な動きを司るために大切な骨です。

ポイント② 骨盤
 骨盤は仙骨、腸骨、恥骨、坐骨の4つからなる骨で、二足歩行する人間の骨格の中心となり上半身を支える大切な役割があります。また、骨盤には背骨と大だい腿たい骨こつがそれぞれつながっているので、両脚と胴体をつなぐ股関節と連動して、歩くという運動を支えています。さらに、骨盤は内臓や生殖器を守るという保護機能も担っています。

ポイント③ 丹田
 丹田とはおヘソの下あたり数センチの場所を指し、「臍下丹田」と呼ぶこともあります。東洋医学では気が集まる場所として知られ、呼吸法やボイストレーニングのときに意識する大切な場所です。また、2本の脚で立つ人間の重心の位置でもあります。

  以上の基本とポイントをふまえて、次回から、体幹ウォーキングの具体的なやり方をお伝えしていきます。

(※この連載は、毎週月曜日・全8回掲載です。次回は10月30日掲載予定です。)

 

金 哲彦 (きん てつひこ)

NPO法人ニッポンランナーズ理事長。

1964年、福岡県北九州市に生まれる。早稲田大学時代は、名将・中村清監督の下、箱根駅伝で4年連続山登り5区を担当。区間賞を2度獲得するなど、早稲田の2連覇に貢献する。
1986年、リクルートに入社し、ランニングクラブを創設。87年大分毎日マラソンで3位、89年東京国際マラソン3位など選手として活躍。
1992年、同クラブのコーチとなり、小出義雄監督とともに有森裕子、高橋尚子などトップアスリートの強化に励む。1995年、監督に就任。
2002年、NPO法人ニッポンランナーズを創設。オリンピック選手から市民ランナーまで、幅広い層から支持を集めるプロ・ランニングコーチとして活躍するとともに、テレビやラジオのマラソン・駅伝・陸上競技中継の解説者としてもおなじみ。

ランニングやウォーキングを通した健康維持に関する講演も多数行う。

■NPO法人ニッポンランナーズ

http://www.nipponrunners.or.jp/

 

作品紹介

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