会社で努力してもダメな人は、 「自分に就職」したらいい。

潮凪洋介『「逆境」が男を育てる』セレクション

更新日 2020.07.31
公開日 2015.07.21
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 転職しても、長くつづかない。
 あるいはフリーターをしても、バイトが長くつづかない。
 職を変えるたびに自信を失ってしまう。
 そんな人は、たとえ新しい職が見つかっても「また仕事が合わなかったり、人間関係がこじれたりして、長つづきしないのでは?」という恐怖が消えない。
 実際に数か月たって、想像した通りになることも多い。
 これを繰り返すと、そのうち誰からも信用されなくなる。
 転職する職種に関連性があり、キャリアアップしているように見えればよいが、経験してきた職種がバラバラだと、常識人たちからは白い目で見られる。
 心当たりがある人は、腹をくくろう。
 あなたのなかには、何度痛い目にあっても出ていかない、「強すぎる魔物のような自分」が住んでいる。
 この魔物に責任を転嫁してしまえばよい。
 実は私も、そうやって自責の念を振り払ってきた。そう思い込むことによって少しだけ救われ、そして自分に合った仕事を、自己責任で探したいと思うようになった。
 頑固で愚鈍。そんな自分の性格を、「強くて折れない芯を持つ人間」「こだわりが強い自分」という評価に置き換えてみるのも一つの方法だ。これだけでも、さらに前向きになることができる。
 私があなたにおすすめしたい究極の「転職」。それは「自分自身への就職」である。
 会社に就職することにこだわるのをやめる。
 そして、自分が本当にできることを探り、それに従事すると決める。
 自分自身を一つの会社としてとらえ、個人事業をはじめてみるということだ。好きなこと得意なことで名刺、ホームページをつくり、営業事業としてはじめる。
 個人事業主に近い形で仕事をはじめ、ときに企業とも業務提携する。複数の企業と契約するケースもある。業務が増えれば会社化し、業務契約するスタッフも増やす。
 これが、自分自身に就職する、ということだ。
 不思議なことに、この形態で成功している人が世の中には思いのほか大勢いる。
 私もその一人である。
 やりがい、収入ともに、会社員時代とは比較にならないほど充実している。
 会社ではとうてい通用しなかった頑固で愚鈍な人でも、自分自身に就職すると腹が決まる。そして特定分野でプチ成功ができる。
 しかも、わずらわしい人間関係に苛まれることもなく、心身ともに疲れることもなく、長時間労働が楽しめる。
 どのみち、会社では鳴かず飛ばず、ストレスで潰れそう、さらには低収入の人生ならば、飛び出してみない手はない。
 簡単にうまくいくような甘い世界ではない。しかし、それは報われる努力となる。
 すべてが自分自身の血となり、肉となるからだ。

潮凪 洋介 (しおなぎ ようすけ)

エッセイスト・講演家・イベントプロデューサー。株式会社ハートランド代表取締役。早稲田大学卒。「好きなことに挑戦して輝く学校」自由人生塾を主宰。自分らしい生き方の発見と自己実現をサポート。
個人個人に合った「人生づくり」の具体的なアドバイスを日々実施している。
シリーズ累計20万部突破のベストセラー『もう「いい人」になるのはやめなさい!』(KADOKAWA)、『「バカになれる男」の魅力』(三笠書房)、『仕事に殺されないアナザーパラダイスの見つけ方』(フォレスト出版)、『お金に殺されない人が大切にしている40のこと』(総合法令出版)ほか、著書多数。

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■著者養成・文化人養成・出版学校  潮凪道場

作品紹介

「逆境」が男を育てる
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