どんな逆境もプラスにする「かわいいしたたかさ」

臼井由妃『お金に愛されて幸せな女性になる7つのリッチルール』セレクション

更新日 2020.07.27
公開日 2014.10.31
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「顔はかわいいけどさ、歩く音がうるさいよね」「確かに……。デブはおとなしくしていればいいのに」

 高校2年の6月、男子のおしゃべりを偶然聞いてしまいました。
 歩く音がうるさい、デブ……。私のことです。
「くやしい! キレイになって見返してやる!」
 大好きな男子にいわれたわけではないけれど、これで一念発起。それからの執念と集中力は我ながらすさまじかったと思います。ダイエット、ジョギング、ストレッチ、水……、やれることはすべてやって、夏休み明けの登校日――。
「あの子誰? 臼井さんに似ているけれど」
 私は、着ぐるみを脱いだかのようにやせて、二重あごと三段腹がなくなり、おかげで、奥二重がパッチリ二重になり、整形疑惑が持ち上がるほど変身しました。

「人は怒りや不満など、『マイナスエネルギー』を抱えた時、限界を超えるパワーが出る」ことを、この時初めて知りました。
 ただし、マイナスエネルギーは消費期限が短い。すぐに使い切ってしまうのが欠点ですからその都度、ピュアでまっすぐな、心からそうしたいと思える夢や目標を見出すことが欠かせません
 前述のようにスリムに変身した体も、マイナスエネルギーの消費期限切れに伴い、リバウンド。「マイナスエネルギー」だけでは、継続はできないと理解しました。

 お金に愛されている女性にお会いすると、「逆境が自分を育てた」という話をたびたび耳にします。
 ある人は大病、夫の突然の死、離婚、子どもとの別れ、勤めていた会社からクビをいい渡されたり、セクハラやパワハラを受けたりしたことが、「超ド根性」に転換されて、がんばり続けた結果、高収入を手にすることになったといいます。
 ただし、その過程で働く意味や生きる意義、「私の人生、これでいいのかな……」というように目標を見失い、心が迷子になったり、体を壊したりといった、苦い経験をしている方が多いのです。
 皆さんおっしゃるのは、「苦しい、つらいというマイナスエネルギー」に「楽しい、うれしいハッピーエネルギー」を少しずつでも足しながら走らないと、息切れしたり逆戻りしてしまう。「超ド根性」に、「しなやかなかわいらしさ」という“スパイス”を加えるのが、大切だということです。
 女性は、弱音を吐かずこうと決めたら一心不乱、「がんばり屋」が圧倒的に多い。
 批判や中傷、コンプレックスや弱点、失敗、泣いた数……、そうした“負の経験”を味わうほど、いい意味で被害者意識が高まって、「超ド根性」で固まってしまい、気づかないうちに、周囲を寄せつけない雰囲気を醸し出してしまうことがあるのです。
 するとさらに自分で自分の首を絞め、自らをドンドンつらい境遇に追い込み「孤立」して、その結果、心身のバランスを失ってやっと気づくのです。「甘えればよかった。頼ればよかった」と。
 自分一人でできることであっても、周囲の人に教えを乞う。手伝ってもらう。あえて弱みをさらけ出す。ドジな自分も見せてしまいましょう。
 それができる人は、縁や運を引き寄せ、苦労は半分、幸せ倍増。人生の満開期を迎えるのも「スムーズ」です。

 マイナスエネルギーは悪くない。コンプレックスも逆境も、それ自体は歓迎するべきできごとです。そのままにしておかず、「起爆剤」にして大いに活用しましょう。
「大変だ」と、泣いたりわめいたりしなくていいのです。
「大変」とは「大きく変わる絶好機」
 これから「お金に愛される人生」が開幕する!
 大変から始まる「お金とのご縁」を信じて進んでいきましょうね。

臼井 由妃 (うすい ゆき)

株式会社健康プラザコーワ・有限会社ドクターユキオフィス 代表取締役・理学博士・MBA・行政書士・宅建主任者・栄養士・薬膳コーディネーター。
1958年東京生まれ。結婚後、病身の夫の後を継ぎ社長になる。美容や健康に関するヒット商品を次々に開発、通販業界で成功を収める。理学博士号・MBA・行政書士・宅地建物取引主任者などを短期取得。その実践的な仕事術や勉強法、知識の広さには定評がある。
講演家・経営コンサルタント・ビジネス作家としても精力的に活躍中。
著書に『11週間は金曜日から始めなさい』(かんき出版)『仕事の8割は人に任せなさい!』(青春出版社)等ビジネス書のほか、『40代を素敵にしなやかに生きるシンプルセオリー』『あなたを幸せにする「男」の育て方』(PHP研究所)『幸せになる女性のたしなみ(学研パブリッシング)』等、女性の生き方をテーマにしたエッセイも多い。

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